第9話  ブラインドタッチがあった頃

翌日、社中でもんもんしてた。パンツの件は、係長と上手くこなせそうで。それを見た課長が「制服」の担当をしないか?と言ってきた。私は、まだ時期尚早なので、時間をくれたら、応えますと、その場はかわした。

ただ、先輩は「癌」なのだと、後から教えてくれた。だから適当な気持ちで先輩を右往左往しないでほしいと、告げられた。

私の今の仕事は「派遣」から「ぱんつ」そして「人事データベース」の入力やアルファベット表記のヘボン式への修正になっている。過去は技術畑で、いずれバーコード化する予定のデーターのテンキー入力や部署の経費の報告しなくてはいけない会議資料作りや、課長の会議資料の作成が任されていた。それが、未来出来なくなる事とは言え、当時はまだブラインドタッチが活きてた。短大でがらんと空いた1部屋で、鈍だから一人きり自主練に励むこと(他のクラスメート達はバイトやコンパに夢中)授業の空き時間ほぼフルに活用して、自宅には無いタッチの良いパソコンや英文タイプでゆびと文字がひとつになる様に懸命にあがいたことが、ここで役にたった。上司は本当は「法律」や「ベーシック言語」を通信教育で自己啓発してほしそうだけど、流石に私は、※※※※で息抜きをする事を選んだ。「未来の君を愛しているよ」と言ってくれた。苛めのためか?ふくよかな昼も夜も残業している先輩に期待されたのだが、全然負担を和らげる事が出来なかった。それは悔しいが。オペレーターのつもりでいるのなら「英語が盛んな」あの部署で最終学歴の学校の先輩といればと、言いたげな本音を我慢してもらった。私の耳は英語のヒアリングで壊れ、左脳は暗記とスペルが紡ぐセンテンスを理解拒否しているからだ。そんな私は社長から「制服」とあだ名がつけられていた。社長はもう少し阿倍野よりの大社の偉いさんにも就任しているので、その性的にハラスメントに該当する災いが、私達の部署の課長と係長と私にあてがわれていた(間違っていたらごめんなさい)様に思う。普通にデスクワークをしていても、下半身のあの部分が舐められるかの様な感触で気持ちが悪くなるのだ。トイレに立つこと何度もの私は「お腹が弱い」のだなあと同情されていた。視聴覚が犯された翌朝は(保健室は来るなというくらい頻繁に利用し過ぎていたから)地下室の掃除道具いれの中で気絶していた。

汚かったけど、デスクでは出来ない微睡みだった。安心した。落ち着いたら職場に戻った。そうそう夢を見て落ち込んだのだが、経費の入力と資料化の仕事を任された時に、私はメモを取らなかった。パソコンのプリントスクリーンを活躍させて覚えている内にマニュアルを作成しようと思ったからなのに。そのしごとの仕方を伝える前に「大激怒」され、出来る仕事なのに、引継ぎ後、悲しいことに一度も行う事なく没収された。

課長は以前の部署のアメリカ帰りの部下を持ち上げる課長達と違い、すぐ「大激怒」をしていた。机には耐えず「あめちゃん」の袋が顕在し、にらむ眼差しに、テンポが不安定な短調だから、もしかしたら私の様に障害者なのかもしれないと思ってしまった。私が前の部署で、部内稟議書(二十万円以上の社内稟議書は社長のところまで目が届くのだが、十万円以上の部内稟議書は部長どまりなのだ)をきらなかった「自殺」にまで追い込まれた、用途に正しく稼ぎが低い部門へ伝票をまわしたのだが、他部署の担当する先輩が始末書を書いて、その仕事をしないという降格に、私の書いた伝票が経費の部門の間違いがあるのか、無いのかを関係者に聞き回っていた時がありその時は、経理でいた課長も係長も、穏やかに説明してくれたからだ。

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