第3話 きゅぷきゅぷ

1mの大きな花びらを催した水槽に20センチくらいの大きさの金魚が6匹。


その浅い水槽はモラルがない人間ならば金魚を手掴みできそうなくらいの広さと深さだった。

幼い日の私ならジブリのポニョの様に好奇心だけで動いたと思う。認知してもらいたいから。現に記憶の無い幼い頃の私は(亡き母によると)机の上に置いたタライに泳ぐ金魚を、ぐちゃぐちゃに握り潰したらしい。


花らしく縁のふりるの様な柄もすりガラスで作られており真ん中が均等に凹んでいるからその様な強迫観念神経症みたいに心が反応しただけだ。


毎日掃除を欠かさないのだろう。この飲食店にあって清潔さと美観が保たれていた。

そう此処は揚げ物の油切り加減が絶品な洋を和で彩る人気店※※※※だ。

テレビにでるくらいなカリスマ店長は時おり、お馴染みさんに挨拶をしている。


今日は来てない様だが。

過去色紙とサインペンを、持ってくれば良かったと、後悔したこともある。


その時は小さな金魚すくいでとれる和金らしい金魚が3匹くらい水を揺らしていた。5センチぐらいのはかない姿に夏の夕暮れの落ちついた暑さを思わしたのだが。今日の看板娘達は、私が知るその金魚達でなかった。私は文鳥ヲタなので(お馴染みの弥富なのに)金魚には疎いのだが、背鰭がなくきょろりとした大きな眼にきゅぷきゅぷとしたエラ呼吸それに基づく振動するふくよかさもきゅぷきゅぷしていた。

そして朱色の鱗に覆われた体は尾びれがフリルの様な出目金や壁一杯に描かれた大きなオブジェもある、こぶの無いオランダシシガシラとは違い短い。中に白い鱗の娘さんが居る事も気づいた。


正直なところ水槽の中でゆれている彼女達の一呼吸毎にうごうごする、そのセクシーさに胸がどきどきしだした。下半身が反応するのではと思いトイレに駆け込む。


2階で食べる日替りランチ

甘酸っぱいの感情。


ペットショップや病院、水族館で見ても気がつかないその訳は彼女達には、どアップは泳ぐ横姿しか見えないからだ。

こぶの無いオランダシシガシラのふりるに魅惑された事はあったが、その気持ちは凌駕されていた。


少し早めのランチだったので無事に日替りランチも食べれた。蓮根の(えび)はさみ揚げもきんぴらもわかめの味噌汁もは絶品だったが、繊細なしば漬けも溢してしまうくらい絶妙な薄い味がした。猛暑日に温かい白米がすすむくらい素晴らしい味がした。勿論主役は蓮根の(えび)はさみ揚げで、あっさりしているのに、この食べごたえさはボリュームがあるのに、なんて繊細な味つけ。この味に慣れたら近所のスーパーやドラッグストアーのお惣菜は無駄に濃く、辛くも感じる。素晴らしいランチだ。本当に。漱石1枚でお釣りがくるリーズナブルさだし。


食べ終えてから


※※※※をでた私は猛暑日がつづく炎天下にさらされる。熱中症でゲロりかけた事もある今年の私も抜かり無い。

キンキンに凍った森永のグレープフルーツICEBOXにSUNTORYの天然水うめソルティをいれて溶かしながら飲む。それも甘酸っぱい。


XX.08.23.は早朝に豪雨、

昼間はぽつぽつ雨だったので、3時過ぎの自然の空間は暑い体感だから。

本当は、銀座商店街ミスドでコットンスノーキャンディを食べたかったのにミスドは閉店していた。


だからグレープフルーツICEBOXに天然水うめソルティをいれて溶かしたのだ。


たまたま寄ったフリをして「けんし」の最終復刻版と円盤が付の方の図鑑2冊を予約に行った田舎のスーパーの中のミスドで食べたメロンの旨さを思うと受け取りにゆく日も楽しみに出来た。


夜もそこそこの雨

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