Ⅱ 山をおりて(2)
それから歩くこと約4時間。
「つかれたー……もう日がくれちゃうよ」
「だいじょぶ?」
「よーせーくんこそ大丈夫?」
「ボクはそーだのおかげで元気、元気!」
「……よかったね……」
あのそーだには元気の元が入ってたかどうか確かめつつミリモンは山の森を歩いていった。
そしてしばらく歩くと森の出口らしきところがあった。
「――……っ!」
ミリモンは思わず目を手でかくした。あまりにもまぶしかったからだ。ずっとうすぐらい森の中にいたミリモンにはお日様の光はまぶしすぎた。
「わぁ……きれいだね、よーせーくん!」
そう、今は丁度夕焼けが見られる時間だった。
「うん、きれー!」
「どうしてオレンジ色ってこんなきれいなんだろうね……?」
二人は日がしずむまで夕焼けを見ていた。
空は水色から黄緑、そしてオレンジへ変わり、青、むらさき、あいへと変化していった。
「空は水色じゃなかったんだね……」
ミリモンはぽつりとつぶやいた。
そして、山が噴火してから初めて月と日が入れかわった。
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