stage27.生贄
前日、
気が付くと、見知らぬ部屋に拘束されていた。
「こ……こ、は……」
友樹はかすむ視界で必死に目を凝らす。
すると聞き覚えのある声が耳に飛び込んできた。
「お兄ちゃん、気が付いた? 大丈夫?」
「は……っ! 麻衣未! 麻衣未ここは一体どこだ!?」
これに友樹の妹、
「ここは……あたしが連れ去られた場所よ……」
「――!? やっぱりお前はさらわれたんだな!? 誰にだ! 上はどいつだ!?」
友樹は目の前の二メートル程離れて立っている妹にそう問いかけると、周囲を見回した。
すると、更に聞き覚えのある声が答えた。
「さて、どいつだろうねぇ」
これに友樹はそちらへと顔を向ける。
そこに立っていたのは、聖ヴェルニカ大学病院の医学教授、
「……あなたは……滝沢教授!? ま、まさか……!!」
「全く。いつまでもしつこく追いかけてきたらしいな。だからここに連行されるハメになった」
「教授! これは一体どういうことです!?」
「クックック……どうせだから死ぬ前に教えてやる。私達は人をさらっては好みの性奴隷に開発する、裏社会の住民さ」
「……教授、言っている意味が……」
「――解からないか? なら、たっぷり教えてやろう。おい、やれ麻衣未」
滝沢に命令されて、麻衣未がおずおずと兄の側へと進み出る。
「麻衣未、ロープを解いてくれ。俺がお前を助ける! 一緒に家に帰ろう!!」
「ごめんなさいお兄ちゃん……もう、無理なの。今
「家に帰ったら一緒に病院でカウンセリングを受けよう! だから大丈夫――」
「無理よ! あたしはここにさらわれてレイプされてドラッグ漬けにされて二ヶ月かけて洗脳されたの!」
「そんな……!! クソッ! 滝沢、貴様ぁぁぁーっ!!」
友樹の怒声に、ピクリと反応した滝沢は一旦、麻衣未を後ろへと下がらせる。
「……麻衣未。その前に少しこいつをおとなしくさせる」
「やめてリーダー! お兄ちゃんを殺さないで!!」
「……あ~あ、殺さないよ。殺さない程度に、おとなしくさせる」
滝沢は言って顎をしゃくると、周囲にいた三人の男達が友樹を殴る蹴るの暴力を始めた。
「やめて! お兄ちゃん! お兄ちゃーん!!」
友樹は両手両足を縛られていた為、一切の反撃が出来なかった。
ただただ、無力なサンドバッグ同然に暴力を受けることしか、出来なかった。
やがてすっかりおとなしくなった友樹は、ふいに注射を打たれた。
「ク……ッソ……何を……っ!?」
直後、目と脳がシャキッと冴え渡り始める。
「よし。やれ麻衣未」
「はいリーダー……」
滝沢に命令されて麻衣未は、兄のズボンを脱がせ始める。
「おい! おいおいおい! 麻衣未、一体何を……」
「ごめんねお兄ちゃん。これもあたし達兄妹が殺されない為なの」
麻衣未は言うや、むき出しになった友樹の股間に顔を埋めた。
「!? やめろ! やめろ麻衣未……っ! うっ、くっ、クソ……ッ!!」
縛られている友樹には抗いようがなかった。
そしてある程度してから、麻衣未は立ち上がり衣服を脱ぎ始めた。
ドラッグのせいで、友樹のは敏感に反応していた。
「クックック……! こいつ実の妹にしゃぶられておっ勃っちまってるぜ!」
一人の男に発言に、その場にいたみんなが大爆笑する。
「もうこれ以上はやめてくれ麻衣未……!」
「でもこうしないとお兄ちゃんは殺される。これもお兄ちゃんを守る為なの……!!」
すっかり全裸になった、まだ幼い体つきの麻衣未は友樹に跨った。
「やめろ! やめてくれ麻衣未……! やめてくれ……!!」
兄と妹の目からは涙が溢れていた。
「兄妹で泣きながらヤッちまってるぞ! 最高のショータイムだ!!」
堪えきれなくなった滝沢の言葉に、再びみんな大爆笑する。
「ごめんねお兄ちゃん。でもあたし、お兄ちゃんのことこれくらい大好きだよ……」
「麻衣未……」
友樹と麻衣未は、涙を零しながら熱いキスを交し合った。
「クックック……今回の食材はさぞかし旨かろうよ」
滝沢はニヤけながら、この光景を見てそう口にした……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます