第45話 低確率
「ようこそ! 羽田空港国際線ビル駅へ!」
「よろしく! 駅娘!」
望たちは、8番目の駅、羽田空港国内線ビル駅へたどり着いた。
「で、出れない!?」
「翼が出入り口に引っかかって降りるのが難しいんだわ!?」
望たちは、天空橋駅で神様からもらった、天空の装備に悪戦苦闘していた。
「それでは駅クエストを発表します!」
「どうせ、さまよえる羽田空港国際線ビル人レベル15を倒せだろ?」
「違います! ふざけないでください! さまよえる羽田空港国際線ビル人レベル100を倒してください!」
「100!?」
望たちは驚いた。
「だって、神様が人間に手を貸すのなら、我々も神に対抗しなければいけないからね。」
LAWS国家試験の試験管たちは、JRSのレンズを通して、望たちが天空橋駅で神と出会い、天空の装備を手に入れたことを見ていた。そして、直ぐにシステムを修正して、さまよえる羽田空港国際線ビル人のレベルを15から100に引き上げたのであった。簡単なメンテナンスであった。
「AIと神の代理戦争を滅んだ人間が行っているんだから皮肉なものだ。」
「嘆かわしいね。生への執念は。もう死んでるのにね。ニコッ。」
「レベル30前後の人間がレベル100を突破できるのは低確率。ゲームオーバーだ。キャッハッハー!」
LAWS国家試験の試験管たちの笑い声が響き渡る。
「クエストで低確率の出現する雑魚敵を10匹倒せ! に3日かかったことに比べれば、何とかなるかもしれない。」
「そうね。私たちには天空シリーズの装備を身に着けているもの!」
「僕と希!」
「私と望!」
「二人で力を合わせれば、希望になる! 人々の希望になってみせる!」
望と希は、さまよえる羽田空港国際線ビル人レベル100に特攻する。
「天空斬り!」
二人は天空の剣で、さまよえる羽田空港国際線ビル人レベル100を斬りつける。
「ガオー!?」
さまよえる羽田空港国際線ビル人レベル100を倒した。
「おお!? 一撃!? 一撃でさまよえる羽田空港国際線ビル人レベル100を倒したというのか!?」
「さすが神様のくれた天空の装備ね。レベル100を倒せるということは、天空の剣のレベルは、いったい、いくつなんだ?」
望たちは、羽田空港国際線ビル駅を後にして、次の駅を目指す。
LAWS国家試験3次。東京モノレール編。10時に開始してから9時間が経過。現在19時。残り時間は、2時間。羽田空港までの残り駅は3駅であった。
つづく。
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