第44話 割愛

「いらっしゃいませ! 昭和島へ!」

「よろしく! 駅娘!」

 望たちは、昭和島駅に着いた。

「さまよえる昭和島人レベル9を倒したぞ!」

 望たちは、昭和島駅を後にした。


「ようこそ! 整備場駅へ!」

「よろしく! 駅娘!」

 望たちは、整備場駅に着いた。

「さまよえる整備場人レベル11を倒したぞ!」

「ああ!? 飛空艇の整備場かもしれないのに!?」

「競馬とブランドバーゲンで時間がない! 割愛だ!」

「とほほ。」

 望たちは、整備場駅を後にした。


「ようこそ! 天空橋駅へ!」

「よろしく! 駅娘!」

 望たちは、天空橋駅に着いた。

「よし! さっさと、さまよえる天空橋人レベル13を倒してこよう!」

「ちょっと待った!」

 その時、駅娘が大声で望たちを呼び止める。

「あなた方が来るのを待っている人がいます。」

「まさか!? この展開は!? ここにもいるというのか!? 神様が!?」

 そう、この展開は神様と偶然出会えてしまうという、ラッキーな展開である。

「ここは割愛してはダメだ!!!」

 天空橋。なんて素敵な名前なんだ。

「こちらが天空の神様です。」

「どうも、天空神です。」

「こちらこそ、神様。」

 駅娘の案内で天空神に出会い、挨拶を交わす望たち。

「秋葉原神や雷神、風神から、そなたたちのことは聞いている。」

「おお! 僕たちは有名人!」

「その通り。神々の天界では、おまえたちは超有名人だ。がんばって、AIロボットに支配された世界を解放して、神々の領域を取り戻すのだ!」

「そういうことだったのか!?」

「どうもおかしいと思ったのよね。神様が人間を助けてくれるんだもの。」

 これが神々が望たちに手を貸して助ける本音である。

「おまえたちに、これをやろう。」

「こ、これは!? この羽の生えた鎧は!?」

 天空神は、羽の生えた鎧を出す。

「天空の装備だ。男女ペアルックの剣、鎧、盾、兜のフル装備セットだ。金額でいうと10億円といったところかな。」

「10億円ー!?」

「すごい!? そこら辺のジュエリーよりも高いじゃない!」

 望たちは喜んで天空のフルセットを装備した。

「ジャン! どうだ? かっこいいだろう!」

「10億を身に着けた女よ! キャッハッハー!」

 望たちは、天空の装備を手に入れた。

「よし! さまよえる天空橋人レベル13を倒そう!」

「おお!」

 望たちは、駅クエストをクリアして、次の駅を目指した。

 LAWS国家試験3次。東京モノレール編。10時に開始してから8時間が経過。現在18時。残り時間は、3時間。羽田空港までの残り駅は4駅であった。 

 つづく。

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