第43話 やめる

「ようこそ! 流通センター駅へ!」

「よろしく! 駅娘!」

 望たちは、流通センター駅に着いた。

「もう半分も残り時間がない!? 急いで先に進まないといけないぞ!」

「誰の性よ? 望が競馬で遊んでいるからでしょう!」

 望と希は、競馬で負けて、お金が無くなったら中が悪い。

「あの、駅クエストの紹介をしてもいいですか?」

 駅娘は、二人の険悪な雰囲気にビビっている。

「どうせ、さまよえる流通センター人レベル5を倒せだろ?」

「その通りです。後はお任せします。」

 駅娘は、クエストを言うだけ言って逃げていった。

「決めたわ! 私も流通センターのブランドバーゲンでお買い物してくる!」

「なに!?」

 ここで本編のストーリーとは関係のない、クエストのストーリーが発動した。希が望の競馬の腹いせに、自分もブランドバーゲンに行って、お金を使いまくるというのだ。

「やめろ! 行くな!」

「止めても無駄よ! 私だって、お買い物するんだから!」

「違う! 競馬で負けたから、ブランドバックを買うお金が残ってないんだ。アハハ。」

「ズコー!?」

 思わず希はズッコケた。良い子のみんなは賭け事はしないようにしよう。

「望のバカ! この文無し! 半分は私のお金だぞ! 私のお金を返せ!」

「ごめんなさい!? 許してください!? 希様!?」

 望は、ひたすら頭を下げて、希に謝る。

「分かったわ。許してあげる。」

「本当!?」

「その代わり、私がブランドバーゲンを見ている間に、望は、レベル上げよ。」

「なにー!?」

「レベル30を目指して戦い続けなさい! いいわね。」

「は、はい。」

 希は気分よく、ブランドバーゲンの会場に入って行った。

「マジか!? 鬼だ!? 希は鬼嫁に違いない!?」

 望は、希が怖いので、さまよえる流通センター人レベル7と命がけの戦いを続けるのであった。


「ああ~楽しかった~!」

 希がブランドバーゲンから戻ってきた。

「お、おかえり。」

 戦い続けて疲労困憊の望が出迎える。

「なに? レベル26? ちょっと、レベル30に届いていないじゃないの?   望、あなた、サボっていたんじゃない?」

「ええー!? お、鬼だ!? 希は、鬼に違いない!?」

 望は、希と離婚することを考え始める。

 LAWS国家試験3次。東京モノレール編。10時に開始してから7時間が経過。現在17時。残り時間は、4時間。羽田空港までの残り駅は7駅であった。 

 つづく。

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