第40話 飛空艇

「私、空を飛びたい!」

 いきなり希が突拍子もない提案をしてきた。偏見ではあるが女性は、いきなりな生き物である。

「え? どこか頭でもぶつけたのか?」

「違うわよ! 飛空艇に乗りたいのよ!」

「飛空艇!?」

 飛空艇とは、ゲームの世界に出てくる空を飛ぶ魔法の船である。

「無理!? 無理!? 無理!?」

 望は、即座に否定する。

「やだー! 私は絶対に飛空艇に乗れる女だー!」

 希はありもしない権利を主張する。

「分かった。飛空艇を見に行こう。」

「本当!? やったー! ありがとう! 望!」

「おう! 任せとけ!」

 僕は、うるさい希を黙らせることに成功した。


「ようこそ! 浜松町へ!」

 浜松町の駅娘に出迎えられる。

「浜松町?」

 望たちは、飛空艇に乗るために出発して、浜松町に着いた。

「飛空艇は? まさか!? 望!? 私を騙したのね!?」

 詐欺に気づいた女は、大人しい態度を豹変して、激怒した。

「違うよ!? これから東京モノレールに乗って、羽田空港に行くんだ!?」

「羽田空港?」

「そうだ!? 空港なら飛空艇に乗れるかもしれないぞ!?」

「そうか、そうね。空港なら飛空艇の1つや2つはあるかもしれない! 行こう! 羽田空港!」

 望たちは東京モノレールの改札に移動する。


「ようこそ! LAWS国家試験3次の試験会場へ!」

 東京モノレールにやって来た。すると東京モノレールのモノレール浜松町の駅娘に出迎えられる。

「LAWS国家試験!?」

「しかも第3次!?」

 望たちは、いきなり試験が始まるので驚いた。

「まあまあ、怒らないで。東京モノレールは、たったの11駅で、短い試験ですから、カップルのデートにもお似合いですよ。」

 駅娘は、悪魔のように囁く。

「やろう! LAWS国家試験!」

「試験を突破して、飛空艇に乗って見せる!」

 望と希は、互いの利害が一致して、LAWS国家試験を受けることにした。

「試験開始が10時なので、11駅の11時間なので、21時には試験は終わりますので、それまでに羽田空港に着いてくださいね。」

「おお! 簡単に突破して見せるぜ!」

「今回は、近所に神様も、明治神宮みたいなお得な場所も無いから自力で突破するしかないわね。」

 望たちは、モノレールに乗って、2つ目の天王洲アイル駅へ向かうのであった。「行ってらっしゃい! がんばってね!」

 モノレール浜松町駅の駅娘に見送られるのであった。

 つづく。

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