第41話 切符

「いらっしゃいませ! 天王洲アイルへ!」

「よろしく! 駅娘!」

 望たちは、東京モノレールに乗って、2つ目の駅、天王洲アイル駅に着いた。

「さあ! 早速、さまよえる天王洲アイル人を狩りに行こうか。」

「レベル上げしなくっちゃね。」

 望たちは、レベル1からスタートなので、またレベル上げを序盤にしてしまおうというのだ。

「ちょっと待ってください! 先に切符の券売機を見てください!」

 駅娘が大声で必死に呼び止めるので、望たちは切符の券売機を見た。

「1億円!? なにー!? レベル1000が切符の券売機で撃っているだと!?」

「ガチャじゃなくて、お金を払えば確定というのは、少しだけ良心的な気がする。」

 LAWS国家試験3次から、試験管たちは受験者に少し寄り添ってみた。

「お二人さん、隣の券売機も見てください!」

 駅娘は、引き続き望たちに声をかけた。

「1億円!? 最強の装備が撃っているだと!? どこに1億も課金して、最強の装備を整える頭のおかしい奴がいるというのだ!?」

「本当に、こんな券売機があったら面白いでしょうね。やっぱり仮にいきましょう!」

 望たちは、券売機の存在を忘れることにした。


「おおー! 喜んでいますよ!」

 LAWS国家試験の試験管たちは別室でモニタリングしていた。

「レベルも最強の装備も、お金で解決できるんだ。これ以上に人間が喜ぶことはない。ワッハッハー!」

「我がAIロボットの敵が神と分かった以上。人間を神に奪われる訳にはいかない。我々の支配下に人間は置いてくのだ。」

 LAWSと神の戦いが激しさを増してきた。


「さまよえる天王洲アイル人レベル1を倒したぜ!」

 望たちは、さまよえる天王洲アイル人レベル1を倒した。

「この調子で、ガンガン、レベルを上げるわよ!」

「おお!」

 望たちは、レベル上げに励んだ。

「よし! レベル15まで上がったぞ!」

 ピロロローン! っと、望たちのレベルは、2時間かけて、レベル15まであがった。

「この調子で、羽田空港で飛空艇に乗るわよ!」

 希は、飛空艇に乗るために先を急いでいた。

「1億あったら、レベルが1000になって、さらに、もう1億あれば、最強の装備が手に入るのか。う~ん。宝くじでも買おうかな?」

 望は、真剣に2億円が欲しかった。

 LAWS国家試験3次。東京モノレール編。10時に開始してから2時間が経過。現在12時。残り時間は、9時間。羽田空港までの残り駅も9駅であった。 

 つづく。

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