第14話 怒涛の快進撃

「キャアアアアアー!!! 変態ー!?」

 望たちは巣鴨駅にやって来た。敵はさまよえる地蔵ではなく、さまよえる赤ふんだった。思わず希は悲鳴を上げる。

「死ねえー!!! 変態!!! 皇帝斬りー!」

 望は、巣鴨のクエストをクリアした。

「おめでとうございます! みなさんに御利益がありますように!」

「ありがとう! またね!」

 望たちは、巣鴨の駅娘に見送られて、電車に乗って巣鴨を後にした。


「ようこそ! 駒込へ!」

 駒込駅の駅娘が出迎える。

「どうも、よろしく。駒込のクエストは何?」

「せっかちな人ですね!?」

「遅れているから、早く戦闘に追いつきたいんだ! 教えてくれ!」

「分かりました。駒込のクエストはこれ! 究極のクエストです!」

「究極とか、前振りはいいから、早く教えてくれ!」

「さまよえる駒込人レベル55を倒せ! です。どうだ? 参ったか!」

 駒込のクエストは、駒込人を倒すことだった。

「なんだ、楽勝。」

 望は、あっさりと道を歩く駒込人を倒す。

「ギャアアアー!? 人殺し!?」

 駅娘は、目を疑う光景を見た。

「望、電車が来たわよ。」

「じゃあな、駅娘。」

「さようなら。最近の人間は恐ろしくなったものだ。」

 電車に乗って次の目的地へ向かう望たちを見送る駅娘であった。 


「ようこそ! バタバタしている田端へ!」

 田端の駅娘が望たちを出迎える。

「もう何も言うな。クエストは、さまよえる田端人レベル60を倒すことだろ?」

「ええー!? なぜそれを知っているんですか!?」

「それは、そうしないと物語が進まないからだ!」

 望は、道を歩く田端人レベル60を倒す。

「さようなら、駅娘。」

 望は、クエストをクリアして電車に乗って、次の駅へ向かう。

「私は、全ての駅でスタンプを押しているからね。」

 希は、スタンプラリーを続けている。

「なんてバタバタした人たちなんだ。」

 田端の駅娘は、望たちは田端に住むべきだと思った。


「さまよう西日暮里人レベル65を倒したぜ!」

 望は西日暮里のクエストを突破した。

「この調子なら、上野まですんなりと行けそうね。」

「おお! 先頭集団に追いついてやるぜ!」

「それは無理です。なぜなら終電があるからです!」

「なんだって!?」

 西日暮里の駅娘が終電があることを伝えるのだった。

 LAWS国家試験、開始から14時間経過の23時。望たちは、現在12個目の田端駅を突破。残り時間は15時間で17個の駅を突破しなければいけない。

 つづく。

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