第3話 さら屋敷

昔々、東京の番町という街に、たいそうお金持ちの家があったそうだ。


そこの女中さん、高価な10枚組みのさらを1枚だけ割ってしまい、ご主人様にたいそう怒られた。

そして、それを苦に井戸に身を投げた。


今は、番町周辺もビルばかりだけど、ちゃんと看板が立ててあるから、今度行ってごらん。


だけど、女性が写真を撮る時は注意してね。

二人並んで撮ると、必ずその真ん中に青白い昔の服を着た女の人が写っちゃうからね。


昔は女性が9人で行くと、絶対に記念撮影してはいけないと言われてた。


不思議な事に10人写っているんだよね。

だって撮影した時には確かに9人だったのに。


今は9人も揃わないから、2人で撮影しても、1人増えるんだそうだ。


幽霊も少子化対応したのかな?


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