ぬかるみ

金脈の砂上に砕氷する名前を乗せ、

軽くさざら、跡形もなく影を追う


遠い昔に爛れた星が簡単に吹き消されてしまう。

今、風の強さよ、焼け落ちた白樺の腕を這い

身を冷やかす、心地よく行く回転木馬に跨る


隅に、夢を見たかい

やさしく声をかける、広がりを保つ襟を合わせて。

ねころがっても、ない。

ワダツミと黒い海に溺れている

羽をもがれた陽炎がひくひくと蒔かれた


僕が

着地点に×を着せて

此処に

指して


首括りのロープに繋がれる駱駝の欠伸を増やしたい

瘤を愛していても助かる見込みもない、

眠りについた石竜子のぬいぐるみは濡れハラワタを流し

明日に続く砂利道を鳴らして歩く、一変する意識の航跡


崩さぬように、あなたを探している。

斜視の空洞にて、澱に囚われている。

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