みち

愛ごとに雫の軌跡を均す靴音も

鹿威ししおどしの翳に印すべき音色と詠う

雨の子守唄を彷徨に流します。


縁遭って故逢って定まる地の流れ

果てに林檎の木が在ると云う。


祖の身はたわわであったか

心の臓、動かすには足りず

租の看は落日に添う花で有りて、

真の像、微動だにせず。


時に逆らえず朽ち逝く

私を懐いた者たちに継ぐ


うら若き指針の神

水面を泳がせるは天眼のさと



(詩誌ココア共和国5月号電子版掲載)

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