第90話うせもの

 実りの早い稲穂の先があなたに出逢う時、てのひらから捧げる

 落花痴情らっかちじょう、既に山あり 谷あり、可憐に涸れ 多岐に渉る

 陥没はさすれば隆起する 生き様は幽かに詠うのだろう。

 

 心も体もいでいる 朝と夜のあいだにきゅっと閉まった、

 私たちの時間は無駄では無かったと彼方かなたにわらえるように

 とりとめもないルーツをいてはほお 難かたいだいている

 

 つらいとかくるしいとかいた口からこぼれてしまるは 重たいはこ

 一重ひとえんでった ふたつの魂はおっこちた、

 掬いようのない、けでは救えることはない。花は散るのだ

 

 元から見え透いたものが有り触れてになる。

 思考とはとても穢らわしい、自分勝手な者騙り物語

 いて封じられた表情に昇れない 亡くしたはずの海坊主のかげ

 気づいたなら巣食すくいあげて 此処にいてるはずだから

 

 正直から生える現実に沿って抱くだけの見得視えない偽りの思いに

 される日々できあがった一生を神棚に戻す方法を知っていたか

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る