第52話星々の素

おいしいと評判の看板娘がいる夕食をつまみ食い

未来を夢見る午前様、今日も下らない夕陽があったのだろう

TVキャスターはダブルレインボーに興奮を隠しきれない


昨日と今日の境目に浮ついた水平線が鉛管を付加する

舟は手漕ぎでもゆっくりと滑る

いつまでも別世界の天と地をエンカウントする、

毎日は憑かれて射る、

夜中には「きみがわるい」お化けは現れない。

悪戯好きのほら貝の騒音は誰にも見つからない

シーツの奥の悪戯竪琴。


なんて偽名交錯、何方もリバーシブルの安楽椅子を俟っている。

転がされた玩具の貨物列車をいつまでも手放せない。

ついぞ迎えに来ない燃した花束盛って、

今日もスーパースターに成り切れなかった

飾り付けた制服の真摯諸君、

しわくちゃの喪服で逝く処真ところまで往こう。

行く先は決まって天下の底の園、

あそこそこそこゆくとこ或るでしょ。


貴方だけに届く様に海に投げ込むウエディングブーケも

だれもいない教会のチャペルも

早鐘を裡、続ける、締め括りの目覚まし時計。

誰も止められない、

閉じられた箱の指輪の物語。


何時だって不敗のチャンピオンは薬箱を漁る、

よなよなよなよの生花もしおしおと粛々


解け残った砂糖菓子の夜に哂って。

ふやけた指でも舐め続けた朝日ドロップ

薬指で誇りを祓って、〇〇とした朽ち鳥。

中身の崩れた曖昧も甘いところだってさ。


焼かれた其の陽をやわらに刎ね憑ける。

やっぱり朝食はサンドイッチしよ。

ちょっとだけ塩湖沼しおこしょう


お手柔らかに触れて頂戴。

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