第44話【哥】

【哥】


過去から譲り受けた残骸を用いて惹いた

有耶無耶な旋律を踏ん憑けて果てに堕ちる


鸚哥は奏で逢って趣の有る 古臭い歌を呼んだ

゛タクトから落ち溢れ息をか細くも劈く旋律


繋がれた血脈 人生の納戸 罪重なる言葉 引出し

行方にも編み込まれた綴らを通じ仕舞う事


振り子時計は曖昧の時を正し

土鳩はカナリヤには成れずとも


和平を世に覗きながら天から降る言葉を用い

一報に草り鋳る華々し、阿呆の声を噴いた土塊


光と魅せ、影と痴るか。

奪い取られた心を可笑し侵してはうたをうたう

嘲り笑へ、はなでわらう、噺

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