第27話【ひとくみ】

游ぎても泳ぎても日の光は変わらず照らし続ける


母なる海は何処までも凪いで射る

抗えない底にも岬にも着かないで煎る。


何時までも人並み 中心 果ては流れに負かせ

限りなく遠い目的地 藻掻き視ても埋もれ膿まれる


雑然と逃れ果てようと 野垂れ死に夢を老い描ける


生きは吐かれ螺旋の如く緩やかに溜池に入る

懐かれる風の囁きは甘く蕩け、共に沈むが幸

鈍足にはならず時は欠け抜ける。針は滑り落ちた。

滑稽で蹲り、途上の廃石はいっとう砕けた


ここがどこかもわからない、

未来に過ぎない

散々な有様な己の走馬燈は廻れ


誰にもあたいしない唯一のものであると

自信を痛く。哀レにも、儚きもの見事に

所詮みなみな。洛陽の落葉に到る。

みなみな土塊に、みてくれをかえてしまう。


とんとんええように落魄れてゆく、所詮解釈違い

季節外れの雪ではしゃぐ子供達の無知が何物にも変えがたく


先々を臨む黎明とあいなりたし。は知りても奔れても

朱墨は堕ちて滲んだ焼け焦げた心は燻り、くすむ空の下

子供にかえりみて 愈々いよいよ雲隠れ。やつとやつと、

真白な容姿の我儘に精根突き立てる列ならば描ける、か


死期折折 紆余曲説 不慮の道 即ち 人道ははずれなけり、

いきにことわりはなし。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る