第18話【くちどり】

天空には方々鳥が散らしているという、

明けの明星がうっすらと瞬いて空に一筋の涙を流したは

彼方という星屑。

どこへ消えてしまったのか。

探し続けても手を伸ばし架けたとしても、

私も気持ちが晴れることはなかったのでしょうが。

臥した眼差しが宙を泳いでいる。

心なしか含んでいる気もする。

もう動くことのない時計とは思え、痕は腐っていくばかり。空は血に堕ちた、侵された色

鮮やかな、夕暮れの 空蝉のぼやき。

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