第13話おくゆかし

1

梅は嫌に酸っぱく

醤油に浸された煎餅は嫌に辛い

こんなにも好みが違うというのに

なぜこんなにひっついているのか

暑苦しくて仕方がないが

なぜか離れられず

喘ぐ蚊は耳元は煩わしきと

叩いて仕舞えば宜しいか。と

悪口も本気で取られてしまう

いやはや、困ったもので

膨らんだ海は慰めまで逝くかと。

2

既に許多の飼い犬

私が噛み潰している地では。

お恥ずかしい

顔を赤らめ風に隠したけれども

地に滑る彼方は丸裸。

捥ぎ採獲って頂いて、更に

ふる と睫毛が揺らぎましたが

滴を落とす処で意味は哭く

なんてこともない

私の思いなど等に成就しているので

ですからほら、既に御一緒に空に舞ろ。


1+2

梅は嫌に酸っぱく

既に許多の飼い犬

醤油に浸された煎餅は嫌に辛い

私が噛み潰している地では。

こんなにも好みが違うというのに

お恥ずかしい

なぜこんなにひっついているのか

顔を赤らめ風に隠したけれども

地に滑る彼方は丸裸。

なぜか離れられず

暑苦しくて仕方がないが

捥ぎ採獲って頂いて、更に

喘ぐ蚊は耳元は煩わしきと

ふる と睫毛が揺らぎましたが

叩いて仕舞えば宜しいか。と

滴を落とす処で意味は哭く

悪口も本気で取られてしまう

なんてこともなく

いやはや、困ったもので

私の思いなど等に成就しているので

膨らんだ海は慰めまで逝くかと。

ですからほら、既に御一緒に、空に舞ろ。







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