第6話

喉の渇きを始めて覚えたイジデンは、灼熱の太陽をうらまじく思った。かつては草原で会ったときと違い、ここいらは一帯が砂漠になってしまった。


イジデンは始めて聴く鳴き声のようなもの、しかし魅力的なさえずりが呼ぶ方へ歩いていた。もはや星も観測できない、そう思った最中であった。

砂漠の丘をのぼった先に、砂漠の地にふさわしくないヤシの木が数本生えていて、そこには泉があったのである。


イジデンは九死に一生を得た思いでその水を求めた。イジデンは顔が三つあり、腕は六本あった。

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