第2話
草原はとても広く多様な生命が息づいていた。夜になると輝かしい星空が満天に広がった。
草むらを這うと無数の虫がたわむれて、土を掘ってもみても生命に満ちあふれていた。
遠くを眺めると沢山の高い木があって、さらに高いキリンのような動物が葉をほうばっている。
イジデンは三つの顔を持っていたので、その植物の底には沢山の微動物がいるのを眺めていた。またそれよりも小さな微生物がいて、調和が保たれていることに感激した。
イジデンはそのように草原を歩き回り、なんとも幸せに満ちた感情を覚えた。
彼は夜になるとその草原に寝そべり、輝く夜空の星を一つ一つ数えていた。
とても数え切れないほどあるが、そのうちの一つは自分の星か、もしくは友人なのかもしれない。
とても美しい草原で彼は飢えも渇きもしなかったが、天上の星空を眺めて満天の星空のうちの一つが、我が住処なのだろうと思い始めていた。何故だか瞳には涙が溢れて、ほおを伝ってこぼれた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます