三面六臂の魔神と九の顔を持つ女神

@mafuda3

第1話

イジデンは草原にてめをさました。


あたりには羊や野生の馬などがいたが、彼はそれが何なのかわからなかった。


草の匂いというものがはじめに鼻に感じた。それは心に安心感を与えていた。

目覚めたら青空、草原の草むらには七つの虫が住むという。

小さな羽虫らの動いている姿や羽ばたいている様や音、それらがとても気に入ったが、天上に飾らせている太陽という輝きには気を昂めた。なにせ見ていることも出来ない。


彼には顔が三つあったので、あたりの景色を眺めたときには、何という美しい世界だろうかと思えた。


イジデンは草原を歩き沢山のインパラを見つけた。彼らはなぜ、草を食うために、あのようなツノをこさえるのだろうか。

彼には不思議でしかなかったが、沼地に訪れたときにサイに襲われかけたことがあった。


辛辛逃げ伸びたのちに、インパラは戦う為にツノをこさえたのだと知った。


イジデンは草を食うのにも、そのような争いが起こるものかと驚いた。

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