真夜中に吐き出したい深雪〜狂気雪〜





喉の奥なのか

心臓の裏側なのか

場所は本当はどこだっていい

本当はどこにも存在していないところに

ずっと渦巻いている

ずっと何かに苛立っている

ずっと何かを許せないでいる

ずっと何かしらの遣る瀬無さがある

そんなものたちが

ずっと身体の奥の方で渦巻いている



ふとした時にそれが暴れだして

頭の中にそれが充満して

蓄積され続けたいろいろが

鋭くて鈍い、激しい感情になって

喉元に迫ってきて

今にも口から

凶器となった、狂気と言葉が

どろっとした感触で

溢れ出てきそうだ






何かのために必死に抗って

人らしくいようと努めてきた

けれどそれは


人らしさを取り繕っていただけなのだろうか






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る