勝手に傷つく物語(1)
嫌いだ
親も
弟も
声も
顔も
友達も
先生も
部活も
自分も
この世界も
――――――
2年前俺は僕へと変わり
少年は青年へと
希望は絶望へと変わった
――――――――――――
「南川くん!私と付き合ってください」
「嫌だ、まず誰だよてめぇ」
「私を知らないの?」
「あ?自意識過剰か?てめぇ」
「生徒会長の黒木です!てめぇじゃありません!」
「あっそうじゃあ俺用事あるから 」
「私と付き合ってください!!」
「嫌だ」
「何でですか!!」
「俺はお前が嫌いだ」
「そんな、うぅっ」
泣かれた、だから嫌いなんだ
この状況を見たアホが僕が泣かせただの、
そう言って僕は家に帰った
そして僕は二度と学校へ行かなくなった
無視されてハブられて嫌われて陰口を言われ虐められ虐げられ先生や自分の両親ですらからも否定され続けた俺に今更付き合ってくれだなんて罰ゲームなんだろきっと
僕は死にたい
死にたかったんだ
でも、死にたくない
死ぬのは怖い
自分を保ちたかった
僕は二度と帰れない、変われない、戻れない
だから、俺は俺を殺した
自殺ではない、他殺に見せかけて、だって俺は誰にも見られない屑なんだから
テストで学年トップになっても、どれだけ成績が良くても無かったことにされる
こんな所に居たくない
あいつのせいで嫌われたんだ、次は俺の番だ
―――――――――不思議な夢を見た
私が自殺する夢だ
私は大丈夫
私は強い
私は耐えれる
私は虐めてなんてない
私は無視してない
私は彼が大好き
そんな嘘を自分についた
私は生徒会長、みんなを平等に扱うヒーロー
そんな薄っぺらいポリシーを掲げながら
今日も学校へ向かう
クラスには空席が2つある
1人は私のせいで来なくなった人の席
もう1人は死んでいる
私のせいで死んでいる
彼は私が告白した日から来なくなった
彼は帰る前に吐いた
私を拒絶したのだ
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