作中の舞台が、元銀行の建物を使った博物館。そして私自身が、場所は違いますが同じく元銀行だった博物館で実習した経験があったもので、イメージがとてもリアルに蘇りました。私自身の失敗が一点。「ホラー」のタグを見落として読んでしまい、やられました。(褒め言葉です)
博物館で働きたいという夢を持つ「私」は、夏休みを利用して博物館実習に訪れます。そこで「私」は居心地の良さを感じながらバックヤードの見学や収蔵庫内にある古い道具の整理やクリーニングの手伝いをするのですが…じわじわと不穏な空気が吐き出されつつ、途中途中「おや?」と思っているうちに…最後その疑問がなるほどと言った形で結ばれます!構成が見事で、一度読み終ったあともう一度読み返したくなります。