DV問題

「本当のあの人は優しいのよ」「根はやさしい奴なんだ」

 DV(domestic violence)の被害者はよくこのような発言をします。そもそもDVは大きく分けて五種類に分布されます。身体的、精神的、社会的、経済的、性的暴力です。それぞれの内容に関しては今回は省略させていただきますが、これらは全て恋人、または配偶者のどちらにでも起こりうる現象です。

 さて、結論から言わせていただきたいと思います。そういったことを行うその姿が本当の姿なんです。確かに、愛している心というのもあることでしょう。しかし、その愛を越えるものとしてあなたを傷つけようとしています。自分が壊れ、傷つくのを我慢なんてしてほしくありません。もちろん、愛している人が苦しんでいてそれを助けたいというのとは別です。その苦しみを分かち合いたいというのは違います。そのあたりの区別というのは文章で書くにはなかなかに難しいところだと思います。

 そもそもDVから離れられない一番の原因はそのサイクルにあります。爆発期、ハネムーン期、緊張期、この三つが繰り返されます。まず緊張期、これはなんらかの影響で加害者側がストレスなどをため込む期間です。そのため込んだものがこらえきれなくなったときに訪れるのが、爆発期。暴力をふるう期間ですね。そして、その後ハネムーン期が訪れます。こちらは、一転して暴力を振るわないどころか、この爆発期で起こったことを反省し、謝罪をしてくることさえあります。しかし、長く続くことはなく、また緊張期に戻ります。

 このハネムーン期がある意味厄介な物で、加害者の態度によって、被害者がむしろ同情し、相手の暴力を正当化してしまうことがあります。これが最初の言い分につながるところですね。人と近づきすぎるために気づかない点。こんな時につかうのもおかしな話ですが、恋は盲目というのは正しいのかもしれません。悪いことが見えなくなっていきます。

 自分で気づけないことは非常に多いです。だからこそ、このエッセイ中でも何度も出ていますが誰かに相談することが大切ですし、もしもの時は各相談所、心療内科に頼ることも大切ですね。

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