第3話 武術と特技
「「だぁぁぁぁぁぁ!!!! 」」
ユニコーンに引きずられながらも必死で何とか立ち上がろうとする二人。
だが、ユニコーンはとにかく逃げようと必死で走る!
タンッ!
ユニコーンは華麗に大岩を避けるようにジャンプする。
だが、二人とも引きずられているので大岩へと突っ込んでいく!
「やべぇ! 」
マスラはそう言うと体に『気』を溜めて防御の態勢を取る!
マスラは武術と呼ばれる体内にある『気』を利用した技が使える。
元は『修羅』と呼ばれる種族固有の能力だったが、それを人間が使えるように系統立てた技術である。
チャキン
マスラは体内の気を集中して刀に『気』を込めると刀が光り始める!
「弾けろ! 」
タイミングを合わせて大岩を刀で突いた!
ボガン!
大岩はあっけなく壊れる!
「うぉっと! 」
「あわわわ! 」
破片を何とか避けてその場をしのぐ二人。
だが、引きずられていることには変わりない!
するとユニコーンは再びジャンプした
タンッ!!
今度は川を華麗にジャンプして飛び越す!
そこで、ユニコーンに変化があった。
飛び越してから一度二人へと振り向いたのである。
必然的に一時的に止まる二人。
すぐに態勢を整えてからマスラは指を舐めてかざした!
ひんやり風の向きを感じるマスラ。
マスラはほくそ笑んでトルパスに叫ぶ!
「風上だ! トルパス! 」
「うん! 」
マスラの掛け声に答えてトルパスが口から糸を吐いた!
トルパスに限らず、蜘蛛型の魔獣族は糸を操ることが出来る。
この糸は蜘蛛の糸なので当然粘着性があり、風下へと広がるので……
「ヒヒーン! 」
ユニコーンに絡みついてきた!
今度は逃げると言うよりは糸を振りほどこうと暴れている!
だが、当たり前だが逃げて走られるよりもその場で暴れた方が糸は絡みつきやすい。
ほどなくしてユニコーンは動けなくなる。
ほっとしてマスラはぼやいた。
「次はもうちょっとうまくやろうぜ? 」
「それ……前回も前々回も言ってたよね? 」
トルパスは蜘蛛のような顔をしかめた。
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