第28話 Cambodian cuisine(カンボジア料理)

そうこうしているうちにアンコールビールをボーイが僕たちの席に運んできた。


僕「じゃ、まずは乾杯としましょうか。ニャン君、今日はガイド本当にありがとうございました。今回の探訪の成功は、初日に出会ったニャン君との出会いですね。こんな奇跡な出会いって本当にあるものなんですね。」


ニャン「そんなに喜んでいただけるとは、僕も本当にうれしい限りですよ。」


山田「本当にニャン君、俺からもお礼を、ありがとう。」


ニャン「あぁ、この一杯が、一日の疲れを取りますね。」


山田「ニャン君、そのフレーズ、日本人のサラリーマンみたいですよ。」


ニャン「そうなんですか。日本人のサラリーマンってビール好きなんですね。」


僕「日本人のサラリーマンって仕事終わりに、仕事仲間と一緒に飲み行ったりってよくあるからね。山田君の言う通り日本のサラリーマンっぽいですよ。」


ニャン「仕事の後の一杯は最高ですよ。」


僕「その通りですね。」


山田「今日は、本当にいろいろなことがありましたね。アンコール・ワット遺跡群はまだまだ未知の部分がたくさんあり、そこが俺の興味をひきますよね。」


ニャン「アンコール・ワット遺跡は、まだまだ知られていないことも多いですからね。これからいろいろな事実が分かってくると思いますね。」


こんな会話をしていると、ボーイが料理を運んできた。


前菜の野菜スティックだった。その野菜スティックの中には、瓜のような野菜があったが、おそらくそれはメロンだと思う。この生野菜のスティックに日本でいうところの味噌や醤油といった調味料のようなペースト状のプラホックを付けて食べる。これがなかなか日本人好みの味付けであった。原材料は、魚を発酵させペースト状にしたものらしい。野菜は、オーガニック野菜とメニューの添え書きに英語で記載があった。英語はどうにか読めた。


次にスープというか日本でいうと、けんちん汁のような感じのスープだった。ということは、スープの中には具沢さんになっているということである。鶏肉と野菜が煮込んである「アモック」というものだった。カンボジアの蒸し料理という感じだった。甘さが少々ありココナッツミルク入りのものだ。そうそう、卵黄も入っておりちょっとした茶碗蒸しのような感じもあった。鶏肉も長時間煮込んであり、柔らかくなっていた。具の野菜も煮込み具合がちょうどよく口当たりも最高だった。


で、次にメインの牛肉のフィレステーキだった。大きさは、おそらく100グラムぐらいでちょうどいい感じだった。山田とニャンには少々物足りないかもしれない。フィレのソースは、スタンダードなガーリック醤油味のようなテイストだった。付け合わせは先ほどのメロンのような瓜のような食材を鉄板で焼いた感じだった。


最後には、ライスとスープカレーになっていた。スープにはプラホックが使用されており、日本でいうと和風カレーのような仕上がりになっていた。ライスは、もちろんタイ米であった。カレーには、タイ米が合うといことだろうか。


最後のしめには食後のフレッシュフルーツ添えバニラアイスだった。そのバニラアイスクリームもバニラのエッセンスが効、いてバニラビーンも散らばっており、舌触りが最高だった。一通りのコース料理を食べ終わり、お腹も大変満足した。


三人は今日一日の出来事をそれぞれ振り返っていた。


山田「この写真みてくださいよ。なかなかいい具合に取れてますよね。俺、写真カメラマンになっちゃおうかな。」


ニャン「いいんじゃないですか。なかなかの出来具合ですよ。」


僕「いいね。山田君、このアンコール・ワット遺跡の背景が人物の小ささを象徴しているよね。人間ってちっぽけなんだってね。」


山田「皆さんに、そういわれちゃうんと調子に乗っちゃいそうですよ。」


僕「調子に乗っちゃっていいんじゃないですか。」


山田「ありがとうございます。」


ニャン「酒井さん、山田君、今日の遺跡探訪はいかがでしたか。カンボジアのほこりでもあるアンコール・ワット遺跡は迫力があったと思います。」


僕「今日は、念願の夢かなってアンコール・ワットでしたから大満足です。これもニャン君のお陰ですよ。」


山田「そうですよ。俺、アンコール・ワット遺跡に今年で訪れることができて、本当に幸せですよ。これからも酒井さん、いろんなところへ連れて行ってくださいね。」


僕「了解。連れまわしちゃいますよ。世界中を。」


ニャン「それじゃ。僕も一緒に世界中へ連れて行って下さい。世界中には僕が知らニアことがまだまだたくさんあるんでしょうね。」


僕「了解。これも何かの縁ですからね。縁って本当に不思議なものですよね。いつ、どこで、こういった出会いがあるのかわかりませんしね。その偶然がやはり縁というものなんでしょうね。僕と山田君、ニャン君も何かの縁で今ここで一緒に食事をしているんでしょうね。本当に不思議ですよ。」


ニャン「本当にそうですね。1日前の夜にお二人が僕の勤めているパブへお越し頂けなければ、僕はお二人の存在には、絶対に気が付かなかったでしょうね。お二人も僕がカンボジア シェムリアプで暮らしているなんて思いもしなかったでしょうね。ホントに不思議です。これも偶然ではなく必然なんでしょけどね。どんな意味があるの知りたいところですね。」


山田「時間も少しずれただけでも、すれ違いになっちゃっていますからね。こうやってお互いの存在に気が付けたことは幸せなことですね。本当に不思議です。」


僕「日本では、袖も触れれば多少の縁といいますからね。」


ニャン「そうなんですね。僕は本当にこの出会いに感謝しますよ。それも、異国の人の出会いですからね。神様へ感謝です。」


山田「本当にニャン君、ありがとうございます。いい思い出になりましたよ。それと旅の一期一会も体験できて本当に良かった。」


僕は、遺跡で起きた出来事は、あえて話さなかった。話してしまうとなんだかメランコリックにさせてしまいそうだからだ。僕と山田、ニャンの三人は、今日の遺跡の話を尽きるまで、夜遅くまで話し続けた。というか話が尽きなかった感じであった。


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