第13話 Breakfast at the hotel(初めてのカンボジアの朝食)
僕と山田も朝食をとることにした。朝食は、コンチネンタルスタイルだった。ホテルのボーイが食事を運んでくるスタイルであった。まずは、ドリンクをメニューからセレクトする。
ボーイ「おはようございます。メニューの中らか、ドリンクをお選びください。コーヒーと紅茶はどちらがいいですか。」
僕「オレンジジュースと紅茶で、僕はお願いします。山田君は?」
山田「俺は、グレープフルーツジュースとコーヒーでお願いします。ちなみに朝食のコーヒーは、カンボジアのコーヒーですか。」
ボーイ「そうです。もちろんカンボジアのコーヒーですよ。とてもおいしいですから、楽しみにしてください。」
山田「そうなんですね。それは、楽しみですね。」
僕「山田君、良かったじゃないですか。コーヒー好きの山田君には、ぴったりですね。僕もカンボジアのコーヒーなんて口にしたことないから、少し飲ませてもらってもいいですか。」
山田「もちろんですよ。」
テーブルに運ばれてきたのは、ドリンクからであった。それぞれオーダーしたドリンクを飲み始めた。
間もなくすると、最初の料理が運ばれてきた。根菜のスープであった。朝の胃には、ちょうどよい味付けであった。日本人好みの薄味である。コンソメベースであった。
スープの具材は、ニンジンやジャガイモ、青菜、鶏肉が若干入っていたものである。そんなに長時間は煮込んではない物だった。
次に、ブレッドとスクランブルエッグ。最後にフルーツの盛り合わせ。パイナップル、マンゴー、ドラゴンフルーツ、スイカ、バナナのカットフルーツであった。ブレッドに添えつけてあったバターとストロベリージャムは、ブレッドとマッチする甘さのストロベリージャムだった。このストロベリージャムはホテル自家製のもののようだった。なんだか体に優しい酸味の効いたジャムだった。
山田「酒井さん、今日はニャン君は、このダイニングへ来るんですよね。」
僕「そうですよ。ここで8:00に待ち合わせですから、まだ、待ち合わせまでに40分ぐらい時間があるから、まだ大丈夫ですよ。」
山田「酒井さん、このカットフルーツ、マジうまいですね。」
僕「そうですね。フレッシュだからね。自然の恵みはありがたいね。おいしくいただけることに感謝ですね。何語ことにも感謝が必要ですからね。」
僕と山田は、カンボジアンスタイルのブレックファーストに舌包みをうった。
あらためて朝食の感想を話したい。スープは鶏ガラで割とあっさりしており、日本人の口に合うものであった。ブレッドは、クロワッサンとトーストでスタンダードなもので可もなく不可もなくという味わいであった。ブレッドも丁度いい具合に焼きあがっている。このパンももしかしてホテルの自家製の者のような気がする。
一通り食事を終えた僕と山田のところにちょうどニャンが現れた。
ニャン「おはようございます。酒井さん、山田君、朝食は終わりましたか?」
僕「ニャン君、おはようございます。今日はよろしくお願いしますね。ニャン君は、朝食はとっていますか。」
ニャン「おはようございます。酒井さん、山田君。僕の朝食は自宅で済ませました。チャーターのタクシーも間もなく来ると叔父がいっていましたよ。」
山田「おはよう。ニャン君。今日はよろしくね。天気もいいし、最高のアンコール・ワットに出会えるといいですね。」
僕「本当に今日は雨季の終わりごろとは思えない天気ですね。これは、アンコール・ワットも期待できそうですね。」
ニャン「もちろんです。ここのところ雨が降っていないので、アンコール・ワットも歩きやすいと思いますよ。毎年今頃は、かなりスコールが多くて、アンコール・ワット遺跡を散策するのは、結構、厳しい時期なのですけどね。これも何かの縁なのでしょうかね。こんなに天気がいいことってなかなかないんですよ。」
山田「そうだったんだ。結構、ラッキーかもですね。酒井さんのプラスパワーの力でしょうかね。」
僕「山田君やニャン君の言う通り、かなりラッキーですね。」
なんだかこのような状況を総合にも考えると、今回のアンコール・ワットの探訪は、何かに導かれてカンボジア シェムリアップへ訪れたように思えた。いわゆる「呼ばれた」って感じであった。偶然ではなく必然のような気がした。
山田「酒井さん、俺たちって、アンコール・ワットへ呼ばれたんでしょうかね。昨晩のニャン君との出合いといい、この時期の晴天と言い。偶然にしては、すべてがそろいすぎって感じがしますからね。」
僕「山田君の言う通り今回は、あまりにもタイミングが良すぎますね。でも、これも運ってことですね。イコール呼ばれているってかんじでしょうかね。あと、遺跡を訪れたときにそよ風が吹いてきたら、確実に呼ばれたってことですよ。」
ニャン「お二人には、偶然に出会えたというよりは、必然、会うべくして出会ったとい感じですね。昨晩、お会いした時にそんな感じが伝わってきました。」
三人そろって、同じ感情を抱いていた。
ニャン「それはそうと、いまから出かけても大丈夫ですか。チャーターのタクシーも1Fの門のところに待っていますよ。少し早いですが、もう出かけちゃいますか。」
僕「可能なら、今からでもOKですよ。山田君は?」
山田「俺ももちろん、異論なしです。OKですよ。」
そんな会話をしていると、ニャンの叔父であるホテルの支配人が現れた。
ホテル支配人「酒井様、山田様、おはようございます。ニャンが、昨晩、お世話になりました。ありがとうございます。甥っ子のニャンからの依頼でタクシーをチャーターしています。今日はニャンにガイドをさせますので、アンコール・ワット遺跡群を楽しんできてください。」
僕「本当に昨晩は、ニャン君にいろいろと手配をしていただき、こちらこそ、ありがたいかったですよ。ましてや、滞在のホテルの支配人が、ニャン君の叔父様だなんて何とも言えない縁を感じましたよ。タクシーの手配をいただきまして、本当にありがとうございます。」
山田「本当に助かります。」
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