百億の全人類と邂逅をせずともよからむ汝と出逢へしゆゑ

百億の全人類とかいこうをせずともよからむと出へしゆゑ


【語釈】

よからむは「よいだろう」くらいの意味か。この世界に生まれて、あなたとえたのだから、もうだれともわなくてよい、ということだろう。余談だが、愚生はよく人類のかずを「百億」としるす。現在の人類は七〇億人くらいである。これは旧石器時代からロングテールをけみして、指数関数的にばいしてきた結果のかずであるので、適当にフェルミ推定して、「人類誕生から現在までの全人類の総数」は百億前後ではないかと計算するからだ。小説などではともかく、短歌などの韻文では、七十億ということばがながすぎることがおおく、百億というと韻律にあいやすいこともある。

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