人生の悲劇も狂気もなかずんば現在はあらむずこの和歌さへも
人生の悲劇も狂気もなかずんば
【語釈】
なかずんばは「なければ」、あらむずは「ないだろう」くらいの意味。かなしみもくるしみも、すべてがなければいまの自分はいなかった。無論、この和歌も書けなかった。この和歌があることがいままでの人生が存在した証拠になるので、両端から意味がつうじ、一種のメタ短歌になっている。
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