〜探しものは財宝? 〜

私は黒いフード付きのローブを着たカーバンクルに出会った。


最初は黒いものか何かと思い恐る恐る近づいていって目が合った瞬間、お互いびっくりして大声出した。


それが生き物、カーバンクルだとわかった。


むこうもびっくりし尻餅をついてしまったので「大丈夫と?」声掛けた。


カーバンクルはこくんと頷いた。


私はこんなところで何をやっているか気になり尋ねてみた。


カーバンクルは小さな声で探しものって言った。


なんでこんなところで探しものしてるかもう一度尋ねてみた。


するとカーバンクルはここまで経緯を私に話した。


そういうことかっと私は納得をし、一緒探してあげる事にした。


カーバンクルはどうして一緒探しくれるか尋ねられたがお茶を濁しとりあえず自己紹介をした。


(考えごとしながら王都に戻ってきたらギリギリのところで閉門し立ち往生してしまった等とは言えなかった。)


私は(魔法)国立王都中央図書館所属の魔術師マリリンよ。


するとカーバンクルはびっくりした顔しながら自己紹介をした。


僕はルビィカーバンクルのルビィ。


私はよろしくねっとルビィに言った。

ルビィもよろしくねマリリンっと挨拶した。


私は話を戻してルビィが探している出店の売上げが入った袋をとりあえず探す事にした。


ルビィが探しものは得意だと胸を張って自慢した。


それに対して私が「うっ、嘘だ」と口を滑らせしまった。


ルビィは頬を膨らませるながらこちらを睨んだ。


何故、そこまで自信があるのかをルビィに聞いてみた。


カーバンクルの一族はダンジョンに眠るお宝やトラップやマッピングするのが得意なのだという。


私はへぇ〜、と返事を返した。


「信じてないな」という目線を浴びた。


ルビィがその証拠に尻尾の先の宝石が光っているのを私に見せた。


本当に光っているのでまたしても違う意味で私はびっくりしてしまう。


ふふん。っとルビィがいい、より一層光が強くなる方向歩き出したのでその後をついて行った。


しばらく歩くと王都の裏に広がる森まで私とルビィはやってきてた。


そこは噂では猫人(ねこびと)の隠れ家になっている場所だった。


すると物陰から猫人(ねこびと)ケット・シーが現れた。


ケット・シーはなに用かっと尋ねてきた。


ルビィは探しもの探していると答えた。


ほぉ?とケット・シーはいい、態度が変わる。


で探しものとはなんぞよと質問されたので

私が出店の売上とそれを入れた袋だと言った。


そんなものは知らぬとケット・シーは口笛を吹いた。


明らかに目が泳いでいるので犯人はコイツかと確信した。


念のためもう一度知らないかどうか確認をした。


ケット・シーは「この石川ネコノ財門」に嘘はないと見栄をきった。


そこまで言うのではあればこの辺を探しても支障がないわよねとネコノ財門尋ねると


すかさずネコノ財門が逃げようとしたので私の魔法 捕縛(バインド)で拘束をした。


それをみたルビィは苦笑いした。


私がルビィにこのケット・シーを拘束している間に探しものを探すよう促した。


ルビィの尻尾が青白く光った。


近くの切株の方に反応していたのでルビィが歩み寄る。


ネコノ財門は視線を逸らす。


私が「堪忍しなさい」とネコノ財門を叱りつけた。


するとネコノ財門は堪忍したのか大きく溜息をつく。


ネコノ財門がルビィに切株の裏の窪みにあるボタンを探すよう指示をした。


ゴゴゴっという音がし、切株が動き隠し階段が姿を現れた。


ふん。っと悪態をつきながらネコ財財門が立ち上がり階段の方へ歩み寄り、私達にも着いて来るように言った。


隠し階段を下りとそこは宝物庫になっていた。


辺り一面には金銀銅貨が山になっており、そこには武器やらお宝が乱雑に置いてあった。


するとルビィがくんくんっと匂いを嗅ぎ始めた。


ネコノ財門がお主鼻が効くでござるなっと言った。


ルビィは金銀銅貨の山の方が歩み寄り近くあった宝箱を見つけて開けると、


袋に入った硬貨が詰まった袋を引っ張り出してルビィは匂いを嗅いだ。


あっ、これ王都名物串焼きのスパイスの香りだ。


ネコノ財門がガハハっと笑った。


私は妙に腹が立ったのでネコノ財門を軽くどついった。


見つかったのであれば仕方ないと言い、返却する事を約束したので拘束を解いた。


今度こんな事をしたら王様か誰かに言って釜茹での刑にしてやるんだからねっと私は微笑んだ。



それにしてももの凄い量ね。


そうであろう。我が人生を全てをかけ集めたのだから当たり前だとネコノ財門は自慢げに言った。


王都の門が開くまで半日くらい時間あるので


私は迷惑かけたんだから日が昇るまでここいることにした事をネコノ財門に伝えた。


顔を引き攣りながら笑顔でよいであろうと渋々了承した。


私達はたわいのない話をして日が昇るまで過ごした。


(何故、ただの屋台の売上がルビィの尻尾が反応したかは謎のままだった。)

















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episode 0 (仮) 男鹿 千秋 @oga_5518

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