第2話 蒼空の活躍

病院に着いた蒼空は、楓の意識が戻るのを待った。

次の日、楓の意識が戻った。

「良かった。意識が戻って。」

「どうして....どうして邪魔したのよ!」

「それは....楓を助けたかったからだよ!」

「・・・」

蒼空は足早に病室を出て行った。

蒼空は4限目から授業に出席した。ずっと沈黙だった蒼空に、楓に嫌がらせをしていた女子は聞いた。

「蒼空君、どうしたの?」

「....君たちは楓に何かしたのか?」

「な、何もしてないよ?どうしたの?」

「そうか....それならいいんだ。」

その日の夜蒼空は両親に頼んで、隠しカメラとノートパソコンを貸してもらった。楓は退院して元気になった。教室へ行ってクラスの皆に声をかけると、全員から無視をされた。その中でも1人だけ、話しかけてくれる人がいた。それは、蒼空ではなく楓の前に嫌がらせを受けていた女の子だった。その子の名前は日暮里奈。彼女は父親が出て行ったことが理由で嫌がらせを受けていた。里奈は、楓を助けたかったけど、また嫌がらせを受けるのが怖くて助けられずにいた。里奈と楓は仲良くなったが、他の女子達はそれが気に食わないみたいで、2人への嫌がらせを再開させた。里奈は精神的に参ってしまって、不登校になってしまった。楓は挫けずに学校に行き続けた。蒼空は秘密裏に計画を進めていた。

この計画を知っているのは蒼空と虐めグループの中でもただ1人だけだった。虐めグループの1人は、虐められるのが怖くて虐めに加担しているだけだった。蒼空は女の子に小さいカメラとボイスレコーダーを持たせて虐めに加担するようにお願いした。

数日後、ボイスレコーダーとカメラを確認すると、虐めグループのリーダーが分かった。リーダーとなる人物は、沈黙していた蒼空に話しかけてきた女の子だった。蒼空は最初に楓に許可を取り、虐めがあったことを認めようとしなさそうな教師に、証拠を提出した。虐めの主犯格は校長室に呼び出され、校長にこっぴどく叱られた。虐めの主犯格は別室で毎日指導を受けるようになった。虐めグループはそれでも懲りずに標的を変え、虐めを再開するのであった—

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