💪2019/8/15[トレーニング1回目(後半)]スクワットが筋トレの基本
食事指導が終わったので、次はいよいよトレーニングだ。
個室の奥に更衣室があり、貸し出されたTシャツとハーフパンツに着替える。備え付けられている大きな鏡を見て、自分の現状(惨状)を再確認し、変わろうという決意を固める。
トレーニングに入る前に、トレーナーのHさんよりあらためて筋トレの重要性が語られる。うんうん、筋トレを何のために行うのか、理解してやるのと言われたままにやるのとではモチベーションが雲泥の差だからね。こういう根本的な話はありがたい。
そもそも脂肪を1kg減らすのに必要なカロリーは約7000kcal。
先ほど計測した通り、僕の基礎代謝量は約1700kcal。これは動かなくても一日に使うカロリーのこと。日頃の運動量によって、これに1.1を掛けたり、1.5を掛けたりして消費カロリーの目安にする。
そして、消費カロリーが一日に摂取するカロリーを上回り、その合計が7000kcalに達したとき1kg痩せるという計算だ。
でも物事はそう単純にはいかない。摂取カロリーを制限し続けていると、基礎代謝量が落ちてきて、どんどん痩せにくくなる。さらに、何もしなければ脂肪よりも先に筋肉が分解されるため、不健康になっていく。そうならないために筋トレを行うのである。
筋肉が増えれば増えるだけ、基礎代謝量は増加する。つまり痩せやすくなる。
そして、効率よく筋肉を付け、かつ効果的に脂肪を燃やすために、タンパク質を摂取し、炭水化物と脂肪を制限する。
食事と筋トレはセットで考えなければならない、ということだ。
……なるほど、いろいろ繋がった。
そして、最後に運動経歴のヒアリング。
これまでのスポーツの経験を聞かれたので、正直に答える。
実は、2014年に東京マラソンに出たことがある。会社の先輩にそそのかされて一緒に応募したら自分だけ当選した。せっかく当選したのだからと、週一でトレーニングをして、本番では関門ギリギリだったけれど一応完走した。(ちなみに当時の体重は73kg。五年間で10kg増えたということですね。驚愕。)
あと、大学のときは部活で弓道をやっていたので、腕立て・腹筋くらいの筋トレは行っていた。
ついでに言うと、中学・高校のころは、自転車で片道一時間かけて一つ山を越えて学校に通っていた。(田舎の高校だったのです。)
など、これまでの運動経験をおおまかに話す。
「なるほど……。基礎体力は十分ありそうですね。これはやりがいがありますねぇ」
それなりに運動できそうだと思ったのか、Hさんは目を輝かせた(ように見えた)。
ということで、75分のレッスンのうち半分くらいしか残っていないけれど、トレーニングに入る。
◯スクワット 10回×3セット
体重を落とすことが目的であれば、スクワットは中心的な筋トレになるとのこと。なぜなら、人間の筋肉のうち約70%は下半身にあるから。つまり、下半身を鍛えることで、基礎代謝量を効率的に増やせるのだそうだ。
スクワットなら学生の頃にやったことがあるからいけるな、と余裕をこいていたら、Hさんは器具に重りをセットし始めた。あ、そうですよね。ただのスクワットなわけがないですよね。
ぎりぎり10回やれるくらいの負荷をかけるのが効率が良いらしく、ただ回数をこなすのではなく、バーベルを担いでスクワットをすることに。
器具のおかげで決まった軌道しか動かないようになっているため、正しいフォームで行えるのだそうだ。よくできているなあ。
足を平行に肩幅くらい開き、バーベルを担ぐ。胸を張り、膝が身体の前に出ないよう、腰を突き出すように下ろしていく。
なんとか10回が終わり、1分間の休憩のあと、さらにもう1セット。
そして3セットが終わる。
うん、割と余裕だな。そう油断していた僕に、Hさんは言う。
「では次は形を変えたスクワットをやりましょう」
◯ワイドスクワット 10回×3セット
さっきよりも足を大きく開き、かつ逆ハの字型になるよう角度をつける。
このまま同じようにスクワットをしてください、と言われる。
ちょっと足の角度を変えたところで何が変わるんだろう、と思っていたら全く違っていた。通常のスクワットは太ももの上側を使っている感じだが、ワイドスクワットは太ももの内側とお尻に負担がかかる。普段使わない筋肉なのか、これは辛い。
これはやばい、10回もできないかも。
そう弱音を吐きそうになったとき。
「んーナイスっ! んー良いフォーム! さあ、ラスト2回!」
Hさんの掛け声が容赦なく僕を後押しする。
「ひ……ひぎぃ……」
情けない声を出しながら、なんとか3セットを終わらせた。
◆プロテイン(バニラ味)
筋トレを終え、足腰がガクガクになりながら着替えを終える。
受付に行くとプロテインが用意されていた。(最初の一ヶ月はサービス。あとは持参かここで購入する。)
筋トレの30分以内にプロテインを摂取することで吸収率が段違いらしい。
バニラ味のプロテインは、思いのほか美味しかった。ここ数日間、甘いものを我慢していたのもあり、本当に甘く感じた。
次回の予定を確認したあと、Hさんは「筋肉痛の防止にBCAAっていうサプリを飲むのをお勧めしますよ」と言った。
へえ。そんなのもあるのか。でもこれ以上出費が増えるのもなあ……。考えてはおくけれど。
とりあえず購入は見送り、ふらふらと帰路に向かった。
翌日、歩くと激痛が走るほどの筋肉痛が僕を襲った。
僕はBCAAを購入することを決めた。
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