第7話 フユの怒り
色々なこと、(主にスライムと謎の殺戮ショー)がありその途中フユは全身ずぶ濡れになったこともあり、早々と帰路についていた。
でもなんだろう、さっきまではあんなに立て続けに色々なことが起こっていたから何かありそう。
気を抜かず、しっかりと辺りを警戒、同じミスは絶対に繰り返さない。
「そういや、さっき言ってたリヤマって何だ?」
さっきまで親の仇のように滅多刺しにしてたであろうモンスター、俺はそれが何なのか知りたくて、少しうずうずしていた。
「そんな常識的なことも知らないんですか? いったいどこでどのように過ごせばそうなるのですか」
すいません、俺異世界転移してきたんでマジでここの常識わからないです。
「あぁ……だから遠い海の方だよ」
もちろん正直に異世界から来ました、なんて言えるわけなくどこかデジャブを感じながらも適当なことを言ってあしらった。
「もう、さっきもそうやって誤魔化してましたよね? もったいぶらないで正直に言って下さいよそれ以上は詮索しないので」
と言われても正直困る、だいたいこの世界には異世界とゆう概念があるのだろうか? ここでフユの知らない単語の一つでも言おうものなら、おそらく俺へのいったい何者だとゆう疑いはますだろう。
「すまん、実は俺がいったい今まで何をしてたのか全く思い出せないんだ。俺が何者でどこから来たのか全くもって皆目見当がつかない」
「嘘ですよね。さっき自分のこと【カオル】だって言ってましたし、魔法を使ってきたとか、走ってきたとか色々おかしいこと言ってましたよね。そんなしょうもないことで偽らないで下さい。とゆうかさっきからコロコロと毎回言ってることが違ってますよ。どれが事実で何が嘘なんですかね」
この娘凄い鋭い、今まで俺が見てきた異世界ファンタジーでは主人公は適当なことを言っていても、周りはすぐ納得してしまうのが、ほとんどなのにもかかわらず今実際に体験している現実はどうだろうか。
下手な嘘は通用せずにすぐにバレてしまい、愛くるしい見た目に反し恐ろしい程に生きるのにたくましさを感じるスライムに追いかけてまわされたり、可愛い見た目の女の子は筋肉フェチで戦闘力が俺の数倍は高い。
なんか、自分がどんどん惨めに感じてきた。
「まぁ、人には言えないような事は誰にでもあるのでしょうがない部分はありますけど、せめてどこから来たのかくらいに言って下さいよ。私も少し悪戯が過ぎました。ついさっきこれ以上詮索はしないと言っておいて、それを破っておいてまるでカオルを責めてるみたいになって、でも今日からあなたは私のギルドのメンバーなんですよ、今から少しずつお互いを理解してあっていつか話し合えてるといいですね」
そんなところからフォローが入ってくる。
フユとゆう人間はきっと優しい人なのだろう、5000万もの借金をしそれを返す手伝いをする、確かにフユにとっては良い話ではある、しかし、どこの誰かも自分では言わないような人しかもあってからまだ、半日も経っていない、ほぼ初対面の人間に、いったいフユには何があったのだろうか。
「そういえば、リヤマってなんだって返答がまだでしたね」
少し喋りづらい空気を読んでくれたのか、話題をもとに戻してくれた。
「そうだ、あのときどうゆうモンスターを滅多刺しにしてたんだ」
あの光景を見ただけではどうゆうモンスターなのか姿すらわからなかった。
「まず、確認しますけど家畜として飼われる羊はわかりますよね?」
「流石に羊くらいなら知ってるよメェーって鳴くもじゃもじゃのやつ」
いくら知識がないとしてもそれはこの世界の話で、前からいたもののくらい当然既存知識にある。
「そう、ですねいくら常識を知らないカオルでもそれくらい知ってて安心しました」
ちょっとまってフユにとって俺はどうゆう風に見えてるの?
「その羊の毛を全部そったみたいな体付きをしていて、定期的に唾を吐く害獣です」
「唾かけられたから怒ってのか、なら納得したよ。でも流石にあれはやりすぎなんじゃ」
思い出すだけでも、恐ろしい姿今日の夢には間違いなく出てくる。
「いや、当然の報いですあいつらは適当なところに唾を吐き捨て自分たちは、地面に潜り適当に威嚇してくる面倒くさい奴らなんですよ」
何をもってそんなことをするのだうか? とゆうかここの生態系はいったいどうなってんの? 俺はますますここに対しての疑問が募っていっている。
「あいつらの唾はとにかく執拗で落とすのに3日もかかるんですよ、見て下さいよ! これなんか」
そう言って脇本を指差し、俺に見せつけてくるように近づけてきた。
やばい、それは障害童貞で過ごした俺にとっては抑えがたいもので、脇から覗くその曲線は胸元まで繋がる綺麗な弧を描き、横から覗くオッパ……連なる山は間近で見るとその雄大さに感服すら感じた。
露出が多い服装では決してない、どちらかとゆうと、おしとやかで優雅で気品な服装しかし外からでは中が見えない、そこにエロスを感じえなかった。
抑えろ、理性を保てここで本性を表してはフユに幻滅させてしまう。
「ほら、ここですよ」
指を指しながら、更にもっとよく近づいてくる。
「臭っさ! 何これ凄い臭いんだけど」
リヤマの唾であろうプーンとした匂いが鼻につく。
「この凄く微量なのに、近くで嗅ぐと凄い匂い、これが奴らの憎むべきところなんです」
確かにこの悪臭なら洗うのに3日かかるのもうかがえる。
「だから、あいつらは殺さないといけないんですよ、私が選択する苦労も知らず適当にホイホイと唾を吐くこと、ホントに頭にきました」
俺はフユだけは相手に回さないと思った。
このチート急に強いやつだけは敵にまわすと死ぬわ…………
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