足元の衝撃

 不死川がその衝撃の原因を見て目を丸くした。


「……メガネ、ちゃん?」


 メガネちゃんが不死川の右足に抱きついていた。


「ひよこ豆さん、カッコ良かったです! ありがとうございました!」


 間髪入れずに今度は不死川の左肩にカンナが抱きついた。


「ほんっと、ひよこ豆ちゃん、カッコ良かった〜! 惚れそうだったわ」


 佑紀乃がその二人を見て、笑みをこぼした。


「一時はどうなるかと思った。ひよこ兄さんありがとね」

「……いえいえ、みなさんがご無事で良かったです」


 その後駆けつけた警察官による事情聴取などはあったものの、何とか大きな被害はなく、その場は収まった。


 しかしまだ皆は知らなかった、本当の悲劇はこれからだったということに。

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