自信って? 2
佑紀乃はその時のことを思い出し、沸騰したもやもやを危うく吐き出しそうになった。
「彼こう言ってた『言う事聞いてくれそうだから』って」
パーマンとカンナはほぼ同時にうなだれた。
「あーあ、そいつクズ濃厚だな。完全にメガネちゃんを都合のいい女としてキープする気まんまんじゃねーか。まだ本心をベラベラ公言しちゃってるところだけスッキリしてるけどな」
「あぁ、マジキモいわ。鳥肌立って来たあたし」
カンナはわざと寒そうな素振りを見せた。
メガネちゃんは2、3回鼻をひっくとすすってから、わーんと泣き出した。そして佑紀乃の胸に潜り込む。
「……わたし、どうしたらいいのか——」
佑紀乃はメガネちゃんの頭を撫でた。
「……パーマンさんにも良くしてもらって、カンナさんにも手伝ってもらって、だから少しでもいい結果を見せて、みなさんが喜んでくれたらな、って。それで結果話した時、みなさんとても喜んでくれたから……これで少しは私も役に立てたかなって思ったのに。わたしだって分かってるんです、こんなんじゃだめだって。でもどうしたらいいのか……」
「メガネちゃんはメガネちゃん。そのままでいいの、本当のあなたの良さをに気づいてくれる大切な人がやがて現れるから。その時にちゃんと見つけてもらえるように、あなた自身がまずあなたの良さに気づかなきゃ。それを大事にしていればきっとうまくいく」
メガネちゃんは佑紀乃の胸の中で、ぼろぼろ涙を流していた。
その様子をみて、不死川がぼそっと呟いた。
「……あの、ちょっといいですか」
ん? という表情を不死川に向ける一同。
「……メガネちゃんは、2番目ではありません」
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