ときめかないセバスとツアレ
はああああ、何で私はときめかないんだろう。
せっかくアインズ様が紹介してくださった素敵な男性なのに。
こんなに見た目がカッコ良くて優しくて、貴族で全てバッチリなのに、好きになれないんだろう・・・。
早くセバス様に会いたいよー。
早くセバス様出張から帰って来てー。
私だけじゃこの計画は止められないよー。
これは、ある日のナザリック地下大墳墓内でのお話。
「ツアレよ。お前もそろそろ良い歳だ。
人間なのだから人間と恋愛したらどうだ?」
アインズは親切心からポロっと口に出た。
「それは良い考えですね。さすがはアインズ様です。下等生物でもナザリック地下大墳墓で働く人間には幸せをとの事ですね。
早速ツアレに合う人間を部下に探しにいかせます」
デミウルゴスがアインズ様の考えにいつものように感動していた。
「仮メイドの私が愚策を話す無礼をお許しください」
ツアレがその話を聞いて、とても焦って話し出す。
「ん?貴様、仮メイドの身分であるお前がアインズ様に楯突くのか?セバスに指導をお願いしなくてはな」
デミウルゴスが不機嫌と怒りの感情をのせて話す。
「いや待て、デミウルゴス。恋愛をする当事者のツアレの意見も聞かなくてはな?ツアレよ」
アインズはデミウルゴスをなだめた。
「いと深きご配慮ありがとうございます。私はセバス様の隣にずっと居られるなら何もいりません。恋愛もしたいとは考えておりません」
ツアレが丁寧かつハッキリと否定した。
「そうだよなあ〜ツアレ。貴様はセバスの事が気に入ってナザリック地下大墳墓に入ったんだよなあ・・・デミウルゴス、この計画は無しにしようじゃないか?」
ちらっとデミウルゴスを見るアインズ様。
「お言葉ですがアインズ様。現在アルベドに婚活の潜入捜査をしてもらってますが、あまり成果が出ていない事をご存知ですよね?
元々人間ではない存在だと、分からない事も多く困難を極めております。
その為、ツアレを使って人間の数を増やす事をアインズ様に相談したではありませんか」
デミウルゴスが、さも当たり前にツアレが驚愕する事実を話した。
(う、私は昔には戻りたくないのに・・・セバス様が1番なのに・・こういう時に限ってセバス様は出張だし・・)
どうしたらこの話は無くなるの??
助けて、セバス様・・・
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