第7話
お茶を飲もうとした。しかし、二、三口飲むとお茶はなくなった。
それを見ていた母親が
「新しいのを用意してきますわね」
と、台所へ向かって行った。
武と父親は二人残された。しばらく、沈黙が続き、父親が口を開いた。
「武君は、プロ野球、どこを応援しとるのかね?」
はっと、我に返り
「はい、阪神ファンです」
と答えた。父親は、少し黙り込んだ。沈黙を破るかのように、武はたずねた。
「お義父さんは、どこのファンでしょうか?」
「わたしは、巨人を応援しとる」
父親がそう答えると、二人の間に会話はなくなった。まずい。そう思ったが、時すでに遅しだった。すると、彩子と母親が、二人して戻って来た。助かった。そう思った。
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