第2話

「彩子、テレビを消しなさい」

父親は、厳格にかまえ、そう促した。

「はい、父さん」

彩子がテレビを消すと、辺りはしーんと静まり返った。「そうだ」最初に沈黙を破ったのは、彩子の母親だった。彩子の母親はそう言うと、彩子の幼い頃が写ったアルバムを持ってきた。一枚目の写真は、彩子の赤ん坊の頃の写真だった。

「見て、武さん。彩子の赤ん坊の頃。こんなに目をくりくりさせて」

「母さんたら」

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