第116話「愛しい人よ」
★をください……!
あと、こっちもお願いします!!
↓にも★★★ください!!
『のろま『タンク』と言われ馬鹿にされた「重戦士」───防御力をMAXにしたら「重戦車」(ティーガーⅠ)に進化した』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054892378214
※ 第一章 完結……ッ?! ※
────────↓本編↓──────────
──叔父さん、後ぉぉぉぉ!!
「……な!?」
ば、
馬鹿な────!?
なんでここにいるって───。
「お前さぁ……今、『生きたい』って思っただろう?」
背後から声をかけるのは、
「て、テンガ!!」
……チッチッチ。
宝剣を構えたテンガが、挑発するように指を振ると、ニィィィ醜悪に笑う。
「ダメだぜぇ……ホントは差し違える気で来たんだろ? だったらさ、中~途半端な覚悟じゃ───失敗するぜ?」
こんな風にな!!
「へっへっへへへ」と鼻で笑い飛ばすクソ野郎。
『い……いかん!!』
「おーおーおー……慌てちゃってまぁー……」
グググと宝剣を握り──
「……まとめて、ぶっとべや!!」
低空飛行中の空中空母目掛けて──!!!
(いや、そうじゃない!!)
おかしい!!
おかしいだろ?!
……な、なんで?
「な、なんで──────」
バイザー内のカウントダウンは10秒を切っていた。
そのことに気付いて凍り付くクラム。
───施設の自爆まで残り10秒以下……。
そして、
手榴弾の
「なんで────」
……なんで爆発してない!?
クラムは、声にならない慟哭をあげるが……。
一方でテンガは、
「はっはぁぁぁ! あーばよ~……!」
『……た、退避ぃぃぃぃぃぃぃ!!!』
巨大な空中空母が、無茶苦茶な軌道で急上昇し──急旋回する。
あの機体は高速飛行すらできると言うが、この状態では鈍重極まりない。
グググゥ…──と機体がまるで嫌がる様に身をよじらせているが、
「墜ちろぉッッ!!!!」
ブワッッッ!! と今までで見たこともないほどの力を込めた一撃───巨大衝撃波だ!!
『く、くそぉぉぉおおお! 総員───対ショッ』
ズドンッ……! と船体で小爆発が起こり装甲が剥離していく。
だが───まだ、まだ……!
「……からのぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ダメ押しだと言わんばかりに、左手に産み出した魔法の禍々しい光の奔流!
「
──
───
────
─────
──────
ギラギラと輝く魔法の渦が──……ズガァァァァッァンン!! と主翼の付け根に命中した衝撃波───そして、ダメ押しの爆破魔法により空中空母で大爆発が起こる。
『────っっ!! ──っ!!』
無線から響き渡る絶叫っ!
濛々と黒煙を噴き出しつつ、墜落していく空中空母。
魔王は……?
リズは?!
だが、
だが───。
だが!!
なんで……。
なんで───。
なんでっ!!!!!
バイザー内の残りタイマーは3秒を切っていた。このまま……まんじりと滞空していては、ハッチからふき出す核爆発由来の爆風に飛行船は飲み込まれるだろう。
誰かが、飛行船を操作しなければ、そうなる。
そう、誰かが……。
「はぁ~い」
上部の開放デッキこと、航海用艦橋で軽い調子でクラムに手を振る女が一人。
よりにもよって
よりにもよって、
なんで──────……。
「───なんで、あんたがそこにいるんだよぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
シャラ・エンバニアがそこにいた。
「……ふふ」
煽情的な格好をして、大きく開いた胸元を惜しげもなく曝け出し───どうしようもないくらいに!
……クラムの劣情を誘う、その女がぁぁ!
あああああああああああああああああああああ
なんで?!
「困った子ね───」
そういうと、コロン……と、ピンを戻して
その姿は挑発しているようでもあり、気軽な挨拶のようでもあった。
そして、まるで船長の如く総舵輪型の操縦桿を、軽~く握りしめながら───、
満足げに近づくテンガにしな垂れかかる。
テンガは宝剣を肩でトントンしつつ、上機嫌に笑い飛ばしながらも、シャラの唇を激しく奪った。
唖然とするクラムの目の前で、ねっとりと口づけを交わす。
「「ぷはぁ」……ぁぁ♪」
糸を引く程激しく粘ついた口づけは、まるで見せつけるかの如く───。
「どうだ?……飛行船に、穢れなき聖女───」
ニィィ、と
「───あとは、
そう言って「ギャーーーーハハハハハハハハハハハハ!」と、下品に笑い飛ばしたテンガ。
ひとしきり笑いまくると言ってのけた。
「───物語も後半戦! だったらあとはラストに向けて突っ走るだけさ」
そうとも!
レベル上げの時間は終了ッ!
きっぱりと言い切る。そして、
───さぁ、
「ラスボスを倒しに行こうかっ!!!」
「「あーっはっはっはっはっはっはっは!!」」
施設の爆破まで1秒───……。
ピーーーー!!
男女の笑いの渦のなか。
静かに、そして盛大なアラームがクラムのバイザーから鳴り響き、たった一言画面上に表示。
同時に機械音声は告げた──。
『ザ、警告──全職員……お疲れ様でした』
「ふふふ」
刹那、シャラは美しく。美しくも艶やかに笑うと、
ガラララララッ!───とばかりに、総舵輪を思いっきり回し、飛行船を急旋回させた。
彼女の操舵に従い、グン! と勢い良く船体を傾け急旋回する飛行船は、空中空母よりも遥かに旋回性能は高いらしい。
…………………その直後──。
ピーーーーーーーーーーー…………!!
バイザー内でタイマーが0を指し、数字の動きが止まる。
それをバイザーごしに見ていたかのように、ニコリと微笑むシャラ。
テンガを愛おし気に抱きしめつつも──クラムを慈母のそれで見下ろす。
「いい子にしていれば───────」
ズドォォォォォオォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!
大地が震える振動が空中にいてさえ聞こえてきた。
直後、ゴォォオオ! とハッチから真っ赤な炎が噴き出す。
それは、むき出しの艦橋にいて……かつ、エプソを
それ追うようにグングン高度を上げる飛行船。
一方で黒煙を噴き出しながらフラフラを迷走するように、辛うじて飛んでいる空中空母。
唖然と見送るしかできないクラムに、
ビイイイイイイイイイイイ!! と、バイザーシステムが
辛うじて読み取れた表示では『EMP攻撃──』とだけ。
直後、いくつかのモニターがバシュゥン……──とブラックアウトしてしまった。
バイザーシステムが死ぬと、エプソからの情報は途端に制限されてしまう。
そのため、次の衝撃に気付くことができなかった。
それはテンガの一撃だったのか……。
もしかするとシャラだったのか───あるいは噴き上げた爆風だったのか、
「く──────……!」
……いずれにしても、
エプソMK-2越しに衝撃を受けたクラムは船外に投げ出されてしまったようだ。
落下感を感じる直後に、確かに……聞いた。
壊れたバイザーシステムの、壊れた外部マイク越しに───確かに、だ。
それは、
いい子にしてれば
「───────愛してあげるわ……クラム」
フワァ……と落下感を感じつつも、クラムの心はひとつ。
そう、ひとつ!!!!!
だから、
だからさ───
だからさぁぁぁっぁぁぁぁ!!!
なんで───……。
な・ん・で!
「何で、アンタが──」そこにいるんだよぉぉ──!
手を伸ばす───……虚空に、いる。
愛しい人へ──。
「────シャラぁあぁぁぁぁぁぁっぁぁぁああああああああ!!」
────あとがき────
第一章完結…………。
敵を仕留めきれず無念のクラム。
そして、魔王軍が大打撃を受けてしまう──。
飛行船を手に入れた勇者たちに向かう先は残すところただ一つ!!
それこそ、魔王城──エーベルンシュタット!!
次話、第1章エピローグ。第117話「黒い雨(第1章完結ッ)」明日投稿予定ッ!
そして、第二章……超未定ッッッ!
★★★ください!!!
フォローしておいてくださいませ~!!
そして、↓のほうにある、
レビューの☆☆☆ちょうだい ☆彡☆彡☆彡
お願いします!
あと、こっちも、お願いします!! お願いします!!
むしろ、↓にも★★★ください!!
『のろま『タンク』と言われ馬鹿にされた「重戦士」───防御力をMAXにしたら「重戦車」(ティーガーⅠ)に進化した』
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