ソーサラー
【概要】
ファンタジー世界と聞いて、何を連想するだろうか?
中世ヨーロッパ風の建物が並び建つ街並み、英雄たちの武勇伝を弾き語る吟遊詩人、命を担保に冒険へと挑む戦士、異形のモンスター。様々なものが思い浮かぶだろうが、ファンタジーを語る上でやはり外せないのが魔法の存在である。
ソード・ワールド2.5には5種類の魔法使い系技能があるが、その中でもソーサラーは攻撃魔法のエキスパートという立ち位置。他にも宙に浮く、全ての言語を理解できるようなる、魔法の鍵をかけるor開けるといった冒険に役立つような魔法も得意としている。
総じて王道の魔法使いといった風貌で、魔法という存在に憧れを抱いている人には是非ともおすすめしたい技能である。
【役割】
基本的な役割は範囲火力を担う後衛アタッカー。他技能よりも一回り強力な攻撃魔法を習得し、多くのレギュレーションで最大火力を記録する。
攻撃魔法の他にも強力なデバフがいくつかあり、上手く決まれば一手で戦況を一転させるほどの影響力を持つ。
攻撃もデバフも敵の精神抵抗を突破することが重要となるため、行使判定の達成値を上げることが大切。極端な話知力さえあればあとは最低限でいいため、とにかく知力を率先して上げていきたい。
トップクラスの火力を持つ反面、耐久は紙。前線は戦士系技能持ちのPCに任せて大人しく後衛に下がろう。《ブリンク》があるため、矢や弾丸が1発飛んでくるくらいなら対処できる。
強力でバリエーション豊かな魔法を使い分け、戦場を支配するパーティーの花形。それがソーサラーである。影響力が強く、わかりやすく戦闘に貢献できるため誰が使っても楽しい。輝かしい活躍がしたいと望むのであれら、ソーサラーは最良の選択肢だ。派手好きな方におすすめな技能。
【おすすめの戦闘特技】
《ターゲッティング》
使い勝手のいい攻撃魔法『エネルギーボルト』と『エネルギージャベリン』、癖は強いが強力な高レベル攻撃魔法『ショック』が誤射しなくなる。特にエネルギー系の魔法はメインウェポン・サブウェポンどちらに据えても強力かつ便利であり、これらが使えるか否かで取り回しが大きく変わってくる。
この三つの魔法を使わないのであれば《ターゲッティング》自体は必要ないのだが、その場合でも《鷹の目》や《魔法制御》の前提なのでなんだかんだ習得していることが多い。特に初期作成だと攻撃魔法が『エネルギーボルト』しかないので、これがないと暇になり勝ち。
《ターゲティング》なしで運用する明確なプランでもない限り、初期作成時点で習得しておくことを強く推奨する。
《魔法拡大/数》
魔法使いの強さの根源を担う最強の戦闘特技。
攻撃魔法を2倍に拡大するだけで総合火力が2倍になる。3倍にすれば3倍である。強い。
他にも『バイタリティ』などの支援魔法を味方全体に、デバフ魔法を多数の敵にばらまくこともできるなど、何かと有用。
《魔法制御》を習得しないならほとんど必須、する場合でも有力な選択肢に入る。
《鷹の目》
射程さえ足りていれば、どこにでも魔法を飛ばせるようになる。
特に強力なのは範囲魔法の起点を好きに選べる所。敵前衛と敵後衛の間に撃てば実質範囲が倍になる。強い。雑に取っていい。
敵がそもそも一体しかいない場合など、腐る時は腐る。割り切りが大切。
《魔法制御》
乱戦ができた後も範囲魔法を撃ち続けられる。
乱戦形成後も《魔法拡大/数》を使えば擬似的に全体攻撃が可能だが、《魔法制御》を使った方がMP効率が段違いに良くなる。
ただし、乱戦形成前はこれを使う必要がないため、戦闘で最も比重の高い1ラウンド目に仕事をしない点には留意したい。
また、単体では使うことがまずない《魔法収束》が前提になっている分、実質戦闘特技を2枠消費する必要がある。
《武器習熟/スタッフ》
上位ランクのスタッフは強力なものが揃っており、特に行使判定の達成値が上げられる『マナスタッフ』と『ソーサラースタッフ』はソーサラーと相性がいい。
攻撃魔法は相手の抵抗突破を狙うのが最大の火力増強手段なので、ダメージを出したいのなら是非とも習得したい。
デバフも通しやすくなる。デバフは《バイオレントキャスト》では達成値が上げられないため、これか《魔法拡大/確実化》を習得するしかない。
ただし、上位ランクのスタッフは強力な分高価な点に注意。その上戦士系技能の武器習熟と違い特技単体ではメリットがない。財布と相談して習得時期を考えよう。
《魔法拡大/確実化》
出目事故を防ぎつつ達成値上昇が見込める、どんな場面でも有用な強特技。
攻撃にもデバフにも使える上、《ルーンマスター》がなくとも《魔法拡大/数》と同時に使えるのが嬉しい。
とはいえ、MP消費が倍になるのはかなり痛い。主軸にするなら常にMPとの戦いになるため、《魔晶石の達人》などのMP負担軽減手段が欲しい。
《ルーンマスター》で《魔法制御》と組み合わせるなら欠点はかなり緩和されて使いやすくなる。似たような条件で使える《バイオレントキャスト》とはメリットがそれぞれ異なるため、好みで選ぶといい。
《バイオレントキャスト》
非常に強力な火力増強特技。
攻撃魔法に限定されるとはいえ、《武器習熟S/スタッフ》で『ソーサラースタッフ』を装備するのと同等の補正がこれ1つで受けられる。あちらが戦闘特技を2枠と多大な金銭を要求することを考えると、そのポテンシャルの高さが覗える。その上置き換えが発生すれば効果が1.5倍に。強すぎる。
とはいえ、宣言特技なので基本的に《魔法拡大/数》や《魔法制御》と組み合わせることができないのがネック。《ルーンマスター》習得前は《武器習熟/スタッフ》に取り回しで劣る。
丁度置き換えが《ルーンマスター》習得の直後なので、11レベルで《ルーンマスター》と一緒に習得してしまえば無駄がなくておすすめ。
《クリティカルキャスト》
たくさん回転していい気分になれる。楽しさでいえば最強の特技。
よほど自身の魔力と敵の精神抵抗力に差がなければ《バイオレントキャスト》の方が期待値は上になるが、元のC値が低い12レベル魔法『シャイニングスポット』をメインに使う場合は中々に強力。これを取って『シャイニングスポット』専用のビルドを組んでみるのも悪くない。
《魔晶石の達人》
ソーサラーの魔法は消費MPが高く大規模な拡大に向いていないため、《MP軽減》よりもこちらの方が高相性。
これがあれば、点数の高い魔晶石の費用を大幅に抑えて実用ラインに乗せることが容易になる。MP運用に悩まされているのであれば。
【おすすめの種族】
《人間》
運命変転が強力。アタッカーにデバッファー、スカウトorセージ兼業何やっても強い。
無理矢理抵抗抜くなり先制魔物知識成功するなりお好みでどうぞ。
《タビット》
知力がずば抜けて高い。なんと初期作成時点で知力B4が狙えてしまう。最大で圧巻の知力28。賢さの化物。
精神力も高めで生命力も標準程度はあり、欲しい能力値は揃っている。器用敏捷筋力は壊滅的だが、魔法使いには不要な能力なので関係ない。
種族特徴も結構便利で、タビットさえいればPT全員が危険感知に失敗することはまずないと思っていい。
ただ、高レベルになるとプリースト技能が習得不可である点が痛い。プリースト技能を取らない分浮いた経験点で何ができるか考えてみるといい。
《ナイトメア》
心が高く、高水準な魔力とMPを持つ。
種族特徴も強力で、ソーサラーにも関わらず金属鎧が着れる。生命力の高さもあり、PTで一番硬いのが後衛なはずのナイトメアソーサラーというのも珍しくない光景。
元の効果も強いが、種族特徴強力が入れば更に強くなれる。11レベルまでいけば実質的な魔力はタビットすら越える。ちょっと何を言っているのかわからない。大人気なさすぎる。
《エルフ》
技と心が高く、魔法使いとしてだけでなくスカウトとしても優れた能力値を持つ。スカウトを兼任するならおすすめ。
種族特徴は能動的に活躍できるものではないのでオマケくらいの気持ちで。シンプルに能力値が優秀な種族。
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