第2話 古びたレストラン
懐かしい雰囲気が漂うレストラン。
何だろう、このなつかしさは・・・。
男と大仏に似た男はレストランにいた。
空いた席に座り大仏男はメニューを眺めている。
男は自分の首をさすりながら周りをきょろきょろ見回した。
店にはそれなりに人が入っている。
いろいろなカップルや家族連れ、一人の客もいる。
「おねーちゃん!」と大仏男がウエイトレスに声をかけた。
「ハンバーグ300gのAセットご飯大盛りでデザートは、
このご当地アイスクリームってやつちょうだい。後コーヒーも。」
「かしこまりました。そちらのお客様はいかがいたしますか?」
「え?・・・・。」男は当惑した。何も思いつかない。
おなかがすいているのかどうなのかも分からない。
「こいつもまったく一緒のにして」
「かしこまりました。デザートはいつお持ちしますか?」
「一緒でええよ。コーヒーは最後ね。」
「わかりました。では、おまちくださいませ」
大仏男は水を一口飲んで男のほうを見た。
男は目が合うとすぐにうつむいた。
「おいらはエージだ。おめーの名前は?」
「・・・・」
「んだよ。名前もいえねーの?じゃあ、勝手にあだ名つけてやる。」
「・・・」
「キモオタ、カスニート、ロリオタ、敗者の勇者、人生負け戦、どれがいい?」
「んぁ?」男は不機嫌な顔をして大仏男をにらみつけた。
「いやか?じゃあ、名前教えろよ」
「・・・」
「あ~ぁぁぁ・・・まんどくさいやつだな。じゃあ、名無しの
アニノマスからとって、アニーなお前の名前。アスのほうが呼びやすいか???」
「アスじゃけつじゃないか!大仏男の癖して。」男はまじめな顔をしていった。
「はっは!」大仏男は大きく笑った。
「じゃあ、アニーなお前。ところで、大仏男って何?」
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