夏休み編

第221話 オタクの朝は遅い……

一学期が終了した。


林間学校も終わり、通知表やらを色々ともらった。


ちょっと嬉しかったのが、一学期中間テストから期末テストの点の伸び方が以上だったこと。


先生にも「お前どうしたんだ?」と言われてしまった。


てなわけで、俺はかなり優秀に一学期を終えたのであった。


真昼や村瀬も期末テストでなんとか耐えたらしい。



というわけで、夏休みの入りましたああああ!!!


みなさん!夏休みと言えば……?


そうです!ラノベなのです!!


ラノベラノベラノベラノベラノベラノベなのです!


一日中ラノベを読んだりアニメを見まくったり……。天国だああああ!!!



オタクの朝は遅い……はずだった。


しかし、俺は7時というわけのわからない時間に起きた。いや、起こされてしまった。


「京くん、朝だよー。起きないと……キスするぞー…」


「はあっ!」


何故だか飛び起きてしまった。


そして、目の前に現れたのは一ノ瀬だった。


一ノ瀬だったんだけど……、明らかにいる位置がおかしい。


一ノ瀬は今、俺の腹部よりもやや下。若干股間部分にも触れている場所に馬乗りでいた。


「な、なにしてるんだよ」


俺が慌てて一ノ瀬に言う。


その位置はまずい!男という生き物は朝そこダメなの!でっかくなっちゃうの!


「いやー、京くんを起こしてあげようと思って。どうせ起こさなかったらお昼まで寝てるつもりだったでしょ?」


「まあ」


てか早くどいてくれー!そこで動かれると当たるんですよー!でっかくなっちゃうんですよー。


しかし、まったく退く気配すら感じない。


てかマジやばい!だんだんでかくなってる!


一ノ瀬にバレたらまずい!


てかなんでそんなに動くの?!わざとなの?!ねえ、わざとなの?!誘ってんの?!


「まあ、朝ごはん作ったからさっさと食べて。今日から数日は忙しいからね」


「え?どゆこと?」


何故だろう……。ものすごく嫌な気配がする。


一ノ瀬が退いたので、俺もベッドから降り、朝食を食べる。


ふと横を見るとボストンバッグが何故か用意されていた。そして、対面に座る一ノ瀬を見ると笑顔だった。


これダメなやつだ!絶対に何か企んでる!


「あの……これは?」


俺がボストンバッグを指差す。


一ノ瀬は笑顔……。


「まあ、後々分かるから今は朝食を楽しんだ方がいいよ」


なに?!どういうこと?!これから地獄が始まるってこと?!


怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い……。


朝食を食べ終えた。



一ノ瀬は時計を確認していた。


「そろそろかな。それじゃあ京くん行こっか。バッグ持って」


俺はバッグを強制的に持たされた。


そして、バッグの中身も確認させてもらえなかった。めっちゃ重たいのは気のせいだろうか。


そして、俺はどこかわからない場所へ出発した。


嫌な予感しかしない……。


ラノベエエエエエエエエエエエエ!!!!!!

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