第178話 家電量販店

テーブルを購入したあと、白雪さんはバイトの時間になったので別れ、残す俺たちは家電量販店に来ていた。


あいちゃんのゲームを買ってあげるためだ。


ゲーム機本体は俺が持ってるので、それもあげるつもりだ。


昔はゲームもやっていたけど、最近はそこまでゲームしないからな。アニメとラノベに力を入れすぎかもしれない。


てなわけでゲーム機がなくなることをそこまでなんとも思ってないわけなんだ。


「てか、お前たちも来たのか?お前たちゲームなんてするのか?」


真昼は昔はゲームをしていたが、こっちに引っ越して来てからは一度もゲームをしていたところなんて見たことがない。


ゲーム好きからしたら天国みたいな場所だが、そうでない人からしたらクソ暇な場所にすぎない。


「ううん、今はしてないけど、テレビゲームとかだったらみんなでできるしいいんじゃないかと思って」


「どうせ京くんだし、テレビゲームの本体とか持ってるんじゃないの?」


「ああ、昔のやつなら持ってるけど、コントローラーが一つしかないな」


コントローラーが一つしかない……。ぼっちって寂しいな。


「そっか……。じゃあ、コントローラーと面白そうなゲームソフトを買えばいいんじゃない?」


「いいねー!そうしよう!京くんの家ってラノベしかないもんね」


「ははは……」


どうなんだろう。少女漫画とか置いとこうか?


これって、『私たちも読むような本置いとけよ」』ってだよね?遠回しに命令されてるんだよね?


今度検討しておこう。


あいちゃんに俺の持ってるゲーム機のソフトの場所を教えてあげた。


すると、あいちゃんはニコニコしながらソフトを見に行った。


俺はその少し後ろであいちゃんの監視係だった。


白雪さんに任せられてるわけだし、これであいちゃんが迷子になんてなってしまったら何されるかわからないからな。


あいちゃんはとても楽しそうにいろいろなソフトを見ている。


わからんだよなこの気持ち。


一番楽しい時間だよな。


ラノベとかでも、買う前にあらすじとか読んで、どれを購入するか考える時間がめっちゃ楽しいんだよな。


この時って時間経つの速いよなー。



購入するのを決めて先にやって来たのは真昼たちだった。


手にはコントローラーとソフトを2個持っていた。


タイトルを見ると『アリオカート』と『アリオパーティ』だった。


「『アリオカート』は俺の家にあるぞ。パーティの方はないけど」


「りょーかい」


俺が言うと、真昼はカートの方元々あった場所に返す。


「お兄ちゃん、決まったよー」


嬉しそうに見せてくる。


『アニマルの林』か……。


そういえば、動画配信サイトでよくゲーム実況されてたな。


「オッケー。じゃあ、買いに行くか」


俺は真昼の方に手を出す。


「えっ、ああ、いいよ。机代も全部出してもらったし、ここは私とくるちゃんで出すからさ」


「そ、そうか?わかった」


正直ちょっとほっとした。


ここで真昼たちのやつも買っていたら、破産しかけていた。


あぶないあぶない。

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