第121話 後悔

HRが終了したのと同時に3人が早歩きで向かってくる。


俺は荷物をまとめて、その3人と共に教室を出た。


「京くん!もちろん数学100点だよね?」


一ノ瀬が聞いてきた。やはり一ノ瀬は100点をとってきたか。まあ、今回はそこまで難しい問題は無かったしな。


「まあ、一応全部解けた……かな」


念のため、「絶対に100点だ」とは言わない。


そのほかにも、真昼や村瀬を見る限り、あいつらとの勝負には敗北したようだ。まあ、俺が敗北することが一番なんだけどさ。


俺初めから負ける気で作った勝負だし。あ、でも、


「てか、真昼とが俺とした勝負ってなんだっけ?」


普通に忘れていたので聞いた。


「私が京くんとしたのは、私がテストの合計が350位以上なら私の勝ちって勝負」


「え、うそ……だろ。そんなのもう100%負け確定じねえか」


一週間前の俺はとんでもなくイージーな勝負を提案していたようだ。


真昼にももう確実に勝ったと言う自信があるようだ。


まあ、そりゃそうですよね……。


「村瀬はなんだっけ?」


「私との勝負は、私が数学で55点以上とれば私の勝ちって勝負だよー」


ほうほう……。こっちは意外と普通な勝負をしたんだな。


まあ、今回のテストならこっちの勝負も敗北なんだろうな。


って、やばくない?!


一ノ瀬とは引き分けかもしれないけど、郷田にもおそらく負けるし、この後の命令が恐ろしく怖いな。


郷田とは勝負するんじゃなかったな。


今になって後悔をした。


郷田からの命令か。


なんか想像するだけで怖いな。


だって、あの郷田だぞ?!あの本能丸出しの郷田の命令って、「真昼と付き合うまで手助けしてくれ」とかか?うん、普通にありえるな。


まあ、もう終わったことは仕方がない。


でも、今回は俺勉強してないわけじゃないから、もしかしたら勝てるかも……。


くそっ、初めから本気で勉強しとけばよかった。


それなら勝てる確率は確実に上がっていた。


あのラノベを読んでいた時間を……。


今になってものすごく後悔してしまった。


今までなら全く勉強なんてしなくても悔しくなんてなかったのに。


まあ、もう終わったんだ!よーしラノベ読むぞー!


そのあと、何故か今日も村瀬の家に泊まることになった。


ラノベいっぱい持ってきておいてよかったー。


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