第97話 悩み

俺は2日連続で告白された……。


しかも、俺が本気で好きになった時に返事を聞かせてくれと言われた。


俺は「分かった」と返事をした。いや、するしかなかったというべきだろうか。


本当に思うけど、真昼といい村瀬といい、どうして俺なんかのことなんか好きなんだろうな。


もちろん好きって言ってもらえるのはめちゃくちゃ嬉しい。


本当にこいつらはめちゃくちゃいい奴らで是非とも付き合いたいと思わないわけがない。


でも……、でも、こういう奴らだからこそ、俺みたいなクソ人間と付き合ったりするのには少し抵抗がある。


俺よりもいいやつなんてこの世界何億人といるだろう。


俺は顔がイケメンだというわけでもなく、パッとしない。影も薄い。


それで、性格がいいというならまだわかるが、俺自身、俺の性格がいいなんて思ったことなんて一度もない。むしろ、クソみたいな人間だと思っている。


絶対にしんどい道になんて進みたくもないし、思いっきり楽をしたい。


だろ?俺、クソ人間だろ?


俺が今のところ見てきた中では、大野なんて完璧じゃね?って思ってる。


だって、サッカー部でイケメンで誰もがやりたくないと思う副委員長にも就任するほど性格もいいし、こういう奴こそ、学校の美少女たちとイチャイチャできる権利があると思う。


まぁ、現に大野は何度も告白されてるって聞くし。でも、大野が付き合ってるという話は聞いたことがない。おそらく全て振っているんだろうな。


まぁ、とにかくそんな大野みたいなやつではなく、俺に告白してきたことにずっと疑問を持つ俺だった。



そして、今はご飯を炊けるのを待っている。


思った以上に話は早く終わり、5時半に炊けるようセットしている炊飯器は、今働いている。


なんだか気まずいな……。一ノ瀬はもうトイレから帰ってきており、今は3人でご飯が炊けるまで雑談中だった。


そこでは特に真昼の告白については話さなかった。


それに、この話で決まった俺の罰は、一週間の間、3人の食事当番ということになった。


それで済んだなら喜ぶべきなのかもしれないが、1週間の食事って21食分だぞ?結構キツくない?


それなのに、何故か今日の夕食の担当は俺になった。


それじゃ22食分じゃねーか!


俺は黙ってキッチンへと向かった。

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