第82話 2日連続?!
「悪い、ちょっと寝坊して遅れてしまった」
村瀬の家について、俺はすぐに遅れたことを謝罪した。
「女の子を待たせるのはどうかと思うけどなあ」
「悪い」
「大丈夫だよ。今から頑張ればいいだけなんだから。早く始めよ?」
そう言って村瀬は俺に近くで座った。
いや、近すぎるだろ。
俺は少し距離を開けて座った。村瀬も俺が近くに座ることを欲してるわけじゃ無いだろし。
その後は特に何もなく、黙々と勉強に励む。
村瀬もかなり上達している。あともう一歩って感じかな。
昼になり、何故かはわからないが、俺と村瀬と谷川(髪が青)を残して帰ってしまった。
何やら予定があるらしい。
昼食も食べ終え、再び3人は勉強に戻る。
そして、午後四時頃だろうか。谷口が話し出した。
「ねえ森木っち、愛月は今のところどんな感じ?」
「どんな感じって、まぁ、初めに比べたらかなり上達したと思うかな」
「ってことは、まだあと一歩足りてないってこと?」
「まあ、そうだな」
俺が言うと、谷口はなるほど……と言って話し続けた。
「それならさ、私にいい考えがあるんだけど。いっそのこと、夜も一緒に勉強したらいいんだよ。いえば、お泊まり勉強会」
はぁ?なにいってんの。いや、ダメでしょ。
「いや、さすがにそれはダメなんじゃないか?ほら、明日月曜で学校あるし。俺今制服持ってないし」
「それなら、今からとってくればいいじゃん。5時にまた集合って感じで」
まぁ、その理由もあるんですけど、それよりもっとあるでしょ!俺がお泊まりしちゃダメでしょ!
昨夜、美少女二人と同じベッドで寝ていたやつが言っていいセリフか知らんけど。
いや、あれは仕方なかったよな。俺知らなかったし。
「いや、そもそも俺一応男だよ?俺が一緒にお泊まり会?しちゃダメでしょ」
「いや、私は特に気にしないけどなー。ね、愛月?」
村瀬を見ると、うなずいている。
「それに、愛月もずっと一人だと寂しいでしょ?それなら一日ぐらい一緒に過ごしてあげようよ」
なるほどな。谷口も優しいやつなんだな。
こう言われたら、断れなくなったじゃないか。
はぁ、仕方ないか……。
「それじゃあ、一旦帰るわ。それで準備ができたらまたくるわ」
俺はリュックを背負い、村瀬の部屋を出た。そして、家も出た。
「おかえりー、早かったね」
「悪い、今日は郷田の家に泊まることになったんだ。そう言うことだから、今日飯一緒に食えなくなった。本当に悪い」
郷田、名前使わせてもらうな。またなんか奢るから。
「そっか、それは仕方ないね。頑張ってね」
真昼は一瞬寂しそうな表情を見せたが、すぐに笑顔で送り出してくれた。
「行ってきます」
俺は村瀬の家についた。まだ5時前だ。
まだ谷口は来てないらしく、今は二人だ。
特に話すこともなかったので、勉強することになった。
そして、5時半ごろだろうか、一通のラインが谷口から送られてきた。
『ごめん。今日ちょっと予定入っちゃった。あとは二人に任せるよ』
はあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!
いや、やばくない?俺と村瀬二人とか色々とだいぶやばくね?
「どうする?俺帰ろうか?流石に二人は愛月も嫌だろ?」
俺は勉強道具を片付け始めながら話した。
その後の村瀬のセリフなんて聞かなくてもわかるし。
「ううん。私は別に気にしないよ。それに、勉強するだけだしね」
え、えええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ???!!!
俺は二夜連続美少女と過ごすことになりました。
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