第05話 初めてのデート



「そうそう、やっと今度彼氏さんとデートできるんですよ。ポッ」

「そういえば、Meiちゃんと彼氏が一緒のところスクープとかされてませんね。上手いことやってるようで。」

「仕事でなかなか会えないんで、スクープとか難しいんじゃないかなぁ。でも、スクープはされたくないんですよ。やっぱり私が独り占めで・・・キャッ」

「ノロケMeiさん爆誕ですね。」

「はい!」


Meiさんもうこの話題しか最近喋ってないんじゃないのかなあ(笑)嬉しいのはわかるけど。でもこれだけ好かれている彼ってとても羨ましいよね。僕もみどりさんにこれだけ好かれていたらきっと幸せだろうなあ。。。。



みどりさんと会える日が近づいてきた。ぶっちゃけデートとかしたこと無いからどんな服着ていったらいいかとか、どこに一緒に行ったらいいかとかほんとわからん!

ただ、変装して姿隠すくらいだから、人が少ない所が良いのかなあとか考えてる。のんびりと公園とかでお弁当食べて・・・おっさんしか楽しめないかな?うーん。ちなみに弁当は私が作ります。一人暮らし長いから。みどりさん、仕事が忙しくて自炊は殆どできなくて家事は苦手らしい。なので、僕の手料理で胃袋を掴んじゃうよ?うん。とりあえず、あとで通話でいきたいところふたりで話すことにしよう。うんうん。


結局、私が考えたプラン公園でのんびりふたりでいろいろ語ろうってことで。初めてだし、今回はのんびりいくことにしました。ほんとに楽しみですよ。



とうとう、デート当日。待ち合わせは、○○公園。お弁当も準備オッケー。ということでやってきました、○○公園。とりあえず、僕からは多分わからないので、僕の姿を知ってるみどりさんに見つけてもらうことにしました。

みどりさんはフードをかぶって眼鏡をし完全防備で顔が見えないようにしているらしい。フードかぶった人なら見えるところにひとりいるんだけど・・・その娘がみどりさんかよくわからない。声かけて違いますとか怖いです。


「○○さーーーん、おはようございます。」


フードをかぶった人を見ていたら後ろから声をかけられた。

ピンクのフードの付いた上着を着た若い女の子がそこにいた。いやね、顔はわからないけど、やっぱり体型で女の子ってのは流石にわかりますよ。私でも。

でも、すごいなと思う。うまい具合にフードをかぶって、全く顔がわからない。慣れているんだろうなあと思うと同時に、結構窮屈な生活を送ってる気がする。でもよかった。見つけた人は違ったみたいで声をかけなくて・・・


「みどりさんおはよう。若者らしいカッコだね。ピンク。可愛らしいよ。」


「ありがとうございます。では、公園行きましょうか?」


「うん、そうしようか。」


ふたりで、公園へと歩き出そうとしたところ、


「腕くんでもいいでしょうか?」


もじもじしながら、みどりさんが僕に尋ねる。


「彼女なんだから、尋ねなくても、ほらっ」


彼女が腕を組みやすいようにしてあげる。


「はいっ!」


抱きついてくるように、みどりさんは私の腕に捕まってきた。ほんと可愛らしいなあと思う。きちんとしたいことを聞いてくる純粋さ、照れながら言う奥ゆかしさ。でも若い元気さもあり、まだ始まったばかりでたくさんの魅力を見せつけてくれる。


ほんとにほんとに幸せ一日になりそうだ。

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