49 『宮廷の諍い女』11~20(進撃の巨人)



 1話が45分ほどで76話まで続く、長い長い華流時代劇ドラマ。


 20話まで見終わった。

 起承転結に例えると、やっと<起>が終わったという感じ。




 登場する多くの妃たちや宮女たちの顔が見分けられるようになり、それぞれの立ち位置というかバックボーンが理解できるようになった。


 いまのところ、妃と侍女の数は、総勢三十人はくだらないだろう。

 まだまだ増える予感がする。


 全員美しい女優さんたちばかりで、衣装も髪型もよく似ている。

 これを見分けるのが、ほんと、大変なのだ。


 そしてまた、ストーリーのほうも、主人公がただただ苛められるという立場から、反撃を開始し始めて面白くなりつつあるというところ。




 長編好きを自認している私だけど、正直言って、この20話までの道のりは長かった。

 そもそも、視聴を2回も挫折しているし……。


 それで、ふと思った。


 長編ドラマや長編小説の面白さの始まりは、難行苦行のような<起>の部分を、いかに乗り越えるかにかかっているのではないかと。






 私の知人に熱狂的な『進撃の巨人』のファンがいる。


 ファンを通り越して、彼女はもう、『進撃の巨人』の布教者だ。

 会う人会う人に、「コミックを読んでね。アニメを見てね」と、グッズのプレゼント付きで勧めまわっている。(笑)


 そして今では、布教が成功してファンとなった人たちと盛り上がるためのラインサークルを作り、そこの教祖さまに納まっている様子……。




 ところで、『進撃の巨人』を勧める時の彼女のセリフが、

「初めは世界観を理解しにくいと思うけれど、我慢してね。

 そこを越えたら俄然面白くなるから。

 騙されたと思って、読んでね、見てね」

 というものだ。

 

 それを聞いて、「ああ、これが長編の醍醐味だな」と思った。


 難行苦行の<起>を越えてその世界に入り込むことに成功したものは、その物語に心酔するのだ。



 心酔。

 


 これは、短編では、なかなか起こりにくい現象ではないかと思う。

 自分の長編好きの理由もそこにあるような気がする。




 最後に余談ですが、私、『進撃の巨人』のアニメ、ファイナルシーズンまで見てしまいました。

 彼女から、リヴァイ兵士長のカンバッジをもらったので……。





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